20話だと私は思ったのです。【完了】 ページ22
霧野side
Aとかかれてる病室に近付くとひどい物音がした。
物と物がぶつかる、鈍い音だ。
その音に思わずドアを少し開けて病室盗み見てしまった。
それを後悔してるかといえば、俺はどうなんだろうか。
「この、この…ッ！くそ小娘が…ッ！！！！」
綺麗な女が、狂ったように暴れる様子は迫力がある。
中学生の無力な正義感は役に立たないほどの、迫力。
寝たきりのAをまるで生きてないかのように、人形に当たり散らすようにひたすら殴って、蹴り続ける女。
助けなきゃ、こんなの見てる場合じゃないのに。
分かっているのに、声は出ないまま、体は動かないまま。
「何してんですかッ！！？」
それは絶叫にも似た声だった。
悲痛で悲しみをはらんだ声に何故だか泣きそうになった。
「かり、や…」
「あなた、先輩のお母さんですよね？なのに、なんで！」
狩屋が問い詰める。
先輩のお母さん…つまり、Aのお母さん。
と言われると少し雰囲気は似ているような気がする。
だが、若い。
そのハッとし見開いた、その顔はあまりに若い。
「は、ははは…私はこの辺でお暇させてもらおうかな」
そそくさと去るAの母。
狩屋はそれを追いかけなかった。
去る彼女に視線を向けようともしない。
ただただ視線は未だ動かないAに注がれていた。
妙に翳りを含んだ表情でAを見る狩屋。
猫かぶりな狩屋とは程遠い、その表情(かお)。
知りたくもなかった、こんなこと。
21話だと私は思ったのです。→←19話だと私は思ったのです。
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きんぐ(プロフ) - うたうさん» いえ笑。好きなものには節操なく、ですから笑 (2015年9月5日 13時) (
レス) id: 5cf3a6c2ac (このIDを非表示/違反報告)
うたう - サクサク進むなんて凄すぎです！！(゜ロ゜ノ)ノ (2015年9月5日 13時) (レス) id: 7c4a6d391b (このIDを非表示/違反報告)
きんぐ(プロフ) - うたうさん» コメントありがとうございます。思ったより書くのが楽しく、意外にサクサク進められています。これからもご愛読、お願いします！ (2015年9月5日 13時) (レス) id: 5cf3a6c2ac (このIDを非表示/違反報告)
うたう - 超面白い!!!((o(^∇^)o))これからも頑張ってくださいね( v^-゜)♪ (2015年9月5日 12時) (レス) id: 7c4a6d391b (このIDを非表示/違反報告)
きんぐ(プロフ) - 亜依斗(*・ω・)ノ☆AITOだお☆さん» コメント有難うございます！これからもちまちまとですが、更新していきます。 (2015年9月3日 22時) (レス) id: 5cf3a6c2ac (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：きんぐ | 作成日時：2013年10月19日 12時
