第53話 ページ14
ベルside
貴「ベルさん....」
弱々しい声で王子の名を呼ぶ
「しししっ もうお終い？つまんねーの」
防御の力がなければこんなに呆気ねーなんてつまんねーの
ナイフを軽く振り回す
こいつといたのは短い時間ではあったが結構楽しかった、言ってる事はズレてるし暇さえあればバカ言ってる変な女
少しずつ後ずさりしていく小さな体をずっと見ているわけがなく、手首を掴んだ
ほっせー手首
そう思った。少し力をいれれば簡単におれてしまいそうだ、急に掴んだからなのかバランスを崩し地面に倒れた
貴「いっ.......つ..」
再び立とうと足に力をいれているが怪我のせいか恐怖のせいかは分かんねーけど、立つことができてねー
オレはその場にしゃがみこんだ
ボロボロに破けた制服の下から白い肌が見え、手足いっぱいの傷跡からは真っ赤な血が紅い花を咲かせている
極めつけは大きな瞳に零れるか零れないかぐらいに涙を溜め、必死でこの状況から逃れようとして
いる姿
『危うい美しさ」ってやつ？
そういや、この前の任務で助かりたいがために色仕掛けしてくる女がいたな
敵対するマファアのボスの女
これに興奮する奴
同情する奴
見逃す奴
いろんな野郎がいるけどさ
オレはあん時
「お願い助けて！何でも言うこと聞くから
何でもするから見逃して！ 」
「何でもすんの？」
「えぇ、だからお願い！」
「じゃあさ、」
「っあ」
ナイフを首から胸へ、そして腰へと滑らせた
そして裂いたドレスの中へと入れ肌を撫でる
「っ」
「そうそう、声出すなよ？出したら殺すから」
何を期待してるのか女は悦に浸った顔を向けた
グサっ
「さよーなら」
ボスが殺されたというのに自分だけ助かるために体を差し出す女は山ほどいる
軽い奴ら
だから呆気なく殺 した
こんな女に王子は満たされないから
貴「ベルさんっはなして！」
「はなすわけねーじゃん、もうすぐで死ぬんだし」
殺そうと思えば今すぐに殺せる
貴「死ぬなんて絶対いや！まだやりたいことあるし、こんなとこで死ぬなんて....絶対にいやっ！！」
殺す、と口では簡単に言えた
でも体が拒んでんのかナイフを振り下ろせねぇ
自分で自分にイライラした
貴「ベルさんはなして下さいっ」
アイツが鋭いガラスの欠片を王子に向けて震えながら言った
ベルside終了
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紅茶のかかった甘い林檎(プロフ) - 黒猫♪♪さん» 返信が遅くなってしまいすみません..。面白いと思って頂けてとても嬉しいです！ありがとうございます！！只今ストーリーを練り直しているので一気に公開することは難しいですが今以上に楽しんで頂けるように頑張ります！コメントありがとうございました！ (2017年12月17日 23時) (
レス) id: 77bf699175 (このIDを非表示/違反報告)
黒猫♪♪(プロフ) - とても面白いです！できれば全て公開に……… (2017年12月2日 15時) (レス) id: 80ca512ce2 (このIDを非表示/違反報告)
紅茶のかかった甘い林檎(プロフ) - 闇薔薇さん» そう言って頂けると嬉しいです(*´▽｀*)ありがとうございます！ (2015年2月15日 8時) (レス) id: c68b19c828 (このIDを非表示/違反報告)
闇薔薇(プロフ) - 面白いです頑張ってください (2015年2月15日 3時) (レス) id: b45b6ce6ea (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：紅茶のかかった甘い林檎 | 作成日時：2015年2月1日 4時
