7話 ページ8
レオナは肩の力が抜けたのかそのまま俺にもたれかかって寝てしまった。寝顔は小さい時変わらない。
よく一緒に寝たっけな。ファレナ兄はレオナに嫌われてたから、大体俺といることが多かったっけ。
俺は家族が好きだった。
レオナの言う通り王室の雰囲気は最悪だったが、嫌いではなかった。
第二王子という肩書きも正直どうでもよかった。
愛想良くしてれば、良くして貰えたから。
その点、弟のレオナは不器用だった。
使用人にきつく当たり、無愛想でまるで愛嬌もない。
まあ俺以外に嫌われていたので、俺がいなくなって心が壊れかけたのだろう。
レオナの髪をすくう。たてがみは雄の象徴だ。
ボサボサだが、手入れされている。
────レオナ、危ない!
────兄さん!
ふと過去の記憶が蘇ってくる。
俺はレオナが無事ならなんでもいいのだ。
俺は二の腕の傷をさすった。肩から二の腕にかけての切り傷がズキリと痛んだ。
「A兄……。」
「おーどうしたよ。」
寝ぼけているレオナが俺の顔に自身の顔を擦り付けてくる。これはライオンの愛情表現だ。
王室ではずっと気を張っているレオナが俺の前だけ気を抜いてくれる。居なくなって本当に申し訳ない。
まあ、勘当されたので今更戻ることなんて出来ないが。
レオナの体温で俺も眠たくなってきた。
一応この現場を見られたらまずいので、部屋全体に防御魔法をかけて俺も瞼を閉じた。
「俺だけはお前の味方だからな……。」
味方がいないって言うのは、思ってたよりも辛い。
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零(プロフ) - 続きが速く見たいです! (2023年2月11日 16時) (レス) @page30 id: 730adcd2c0 (このIDを非表示/違反報告)
らずぴす(サブ垢)(プロフ) - 洸さん» 返信遅くなってすみません……!そう言って頂けて本当に嬉しいです!更新頑張ります! (2022年7月31日 15時) (レス) @page30 id: f3216aef7e (このIDを非表示/違反報告)
洸 - えっちょ、は?神か?神だな?貴方は神だな?誇張じゃなく神だな?神ですね?え、今まで見た中で最高ですよコレ。更新待機しますよマジで。 (2022年4月23日 21時) (レス) @page27 id: 2f1dccb094 (このIDを非表示/違反報告)
らずぴす(サブ垢)(プロフ) - 舞さん» 返信遅くなり申し訳ございません……ありがとうございます! (2021年11月17日 19時) (レス) id: bc678a6855 (このIDを非表示/違反報告)
舞(プロフ) - 更新頑張ってください^_^ (2021年11月7日 2時) (レス) @page24 id: 17ec247796 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:らずぴす x他1人 | 作成日時:2021年8月21日 5時