【HQ!!】冷徹少女とバレー部員 (ページ29)

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羽が23枚ページ29

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『しつこいっ!!』

Aは、思わず声を荒らげた。

潔く、田中と西谷が諦めてくれればこんなことにはならなかったのに。強く言いたくなんてなかったのに。大きな声で叫んだら、記憶により強く残ってしまう。そんなこと避けたかったのに。すべて言い訳なことくらい、Aはわかっていた。それでも、我慢の限界だった。

『やらないって言ってるのが聞こえないの？あんた達しつこいのよ!!私はやらないって言ってるの！その両耳は飾りなの？いい加減にしてよ！』

全員、鳩が豆鉄砲を喰らったような顔をしていた。
驚いて田中と西谷は声もでないようだ。

落ち着こうと1度深呼吸をする。声も、表情もいつものように戻す。冷静を装って、もう一度部員たちに向き合う。

『取り乱して申し訳ありませんでした。ですが、マネージャーの件を引き受ける気はことさらありませんので。お疲れさまでした。』

また、頭を下げると、そのまま体育館を後にした。声を出す者、追いかける者は誰もいない。

Aにとっては、それがちょうど良かった。

Aの去った残された体育館は、静寂に包まれていた。

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Aは、私は思う。

しつこいし、うざい。私はもう、バレーに関わる気は1ミリも残っていない。やらないものはやらないと決めたんだから。

これで、私の高校生活の中の部活動はもう終わり。

サヨナラ。

バレー。

サヨナラ。

私の思い出。