九羽目 ページ10
カタカタと体が震えだし室内に冷気が充満し始める。
それに気づいた織田作は自身が羽織っていた外套を私にかけてくれた
『お、ださく…』
「大丈夫だ」
その横で暫く携帯を見つめていた太宰だったが、安吾と目配せをした後電話に出た
「…はい、太宰です」
「急にかけてすまないね太宰君」
「いえ。それより、何か御用ですか？」
すましたような顔をしている太宰だが、声色は極めて低い。
何のと云うところをやたら強調していたような気がする
「そう怒らないでくれ給えよ………一つ聞きたいのだが太宰君。そこにAちゃんはいるかい？」
『ッ__！！』
「落ち着いて下さい、大丈夫ですから」
森さんに名前を呼ばれただけなのに、椅子から転げ落ちそうになる。
傾いた私の体を安吾が支えてくれた
背中を擦りながら小声で励ましてくれた安吾に安心して、いくらか震えが治まった
「いえ、居ませんが……なぜ急にそんなことを？」
「実はAちゃんにつけていたGPSの反応が消えていてね……現在地も分からない。おまけに、盗聴機も潰されてしまってね……てっきりまた太宰君が連れ出したのかと」
そう云う割りに森さんの声には確信に近い何かが見てとれた。
暫く太宰と森さんの会話が続いていたが、最後に太宰がキッパリと知りませんと云って電話を切った
「やっぱりGPSを仕込んでたか…何とか間に合ったみたいだね」
「全く…ヒヤヒヤしましたよ」
『もう大丈夫？』
「ああ、安心していいぞ」
ため息をつき疲れた様子の太宰と安吾。指先の感覚が無くなってきていた私は安心して泣き始めてしまった
私を暖めてくれていた織田作は泣き出してしまった私の背中を、優しく擦ってくれていた
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七巳流 - 太宰さぁー〜ーーーん (2022年7月10日 16時) (
レス) @page34 id: 910d5180ae (このIDを非表示/違反報告)
レイ(プロフ) - Юрияさん» コメントありがとうございます！期待に答えられるように頑張ります！ (2019年4月29日 19時) (レス) id: 5e06df6d00 (このIDを非表示/違反報告)
Юрия(プロフ) - とても面白いです！此れからも、更新楽しみにしてます！更新、頑張ってください！ (2019年3月17日 23時) (レス) id: f4565d370d (このIDを非表示/違反報告)
レイ(プロフ) - 山吹晋助さん» 態々返信して頂いてありがとうございます。面白いお話にすることが出来ず力不足で申し訳ないです……そう言って頂けて光栄です。これからもよろしくお願いします！ (2019年3月8日 19時) (レス) id: 5e06df6d00 (このIDを非表示/違反報告)
レイ(プロフ) - ウナさん» コメントありがとう御座います。これからもよろしくお願いします！ (2019年3月8日 18時) (レス) id: 5e06df6d00 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：レイ | 作成日時：2018年9月3日 23時
