十三羽目 ページ16
普段なら悲鳴や怒号が木霊しているポートマフィアの地下。
しかし今日は可愛らしいくしゃみと、何かがコンクリートを抉る音が響いていた
『くしゅん!!』
私がくしゃみをするとまた一つ、大きな氷塊が床に突き刺さった
まずい…風邪をひいたせいで異能の制御が出来ない……
それにしても、なぜ空調完備のこの部屋で過ごす私が風邪をひいたのかと云うと、昨日のエリスちゃんとの雪遊びが原因だ
エリスちゃんと一緒に作った雪だるまと雪兎をどうしても残しておきたかった私は、異能を使い室温を急激に下げた
まぁすぐに森さんにばれて暖房ガンガンにつけられたけど←
それに対し不健康な私は、急な環境の変化に耐えられず結果的に風邪をひいてしまった
あ、雪だるまと雪兎はエリスちゃんと一緒に作ったこともあり、森さんが大事そうに保管してました。はい←
風邪をひいたせいで頭がガンガンする……耳もボーッとしてきた…
それに暖房がついている筈なのにこの部屋、物凄く寒い
『へっくしっ!!…あ“〜……』
「おいA、大丈夫……じゃなさげだな……」
『ちゅ、や………へっぐし!!』
「物騒だな、また」
私が唸っていると、心配そうな顔をした中也が現れた。目の前が揺れて、中也が三人くらいに見える……←
氷塊を避けながら私の元へと近づいてきた中也。
「うぉ、あっちぃ……こりゃあ相当あるな…」
『ん〜…中也の手、気持ちい……』
「ッ〜!!クソッ、早く医務室行くぞ」
手袋を外した中也が私の頬を両手で優しく包む。冷たくて気持ちいい……
私が猫のように擦りよると、心なしか中也の顔が赤くなった気がする。
中也に連れられ、フラフラと覚束ない足取りで牢を出た
倒れないように中也の服をキュッと握る
「おい、無理すんなよ?」
『……うん……』
「……たくっ…ほらよ」
『うわっ……!』
フラフラ状態の私を軽々と持ち上げ、おぶってくれた中也。
暖かいなぁ……
心地よい揺れと暖かさにより襲ってきた強力な睡魔。
中也におぶられているという事実に安心しきった私は、迷わず意識を手放した______
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七巳流 - 太宰さぁー〜ーーーん (2022年7月10日 16時) (レス) @page34 id: 910d5180ae (このIDを非表示/違反報告)
レイ(プロフ) - Юрияさん» コメントありがとうございます!期待に答えられるように頑張ります! (2019年4月29日 19時) (レス) id: 5e06df6d00 (このIDを非表示/違反報告)
Юрия(プロフ) - とても面白いです!此れからも、更新楽しみにしてます!更新、頑張ってください! (2019年3月17日 23時) (レス) id: f4565d370d (このIDを非表示/違反報告)
レイ(プロフ) - 山吹晋助さん» 態々返信して頂いてありがとうございます。面白いお話にすることが出来ず力不足で申し訳ないです……そう言って頂けて光栄です。これからもよろしくお願いします! (2019年3月8日 19時) (レス) id: 5e06df6d00 (このIDを非表示/違反報告)
レイ(プロフ) - ウナさん» コメントありがとう御座います。これからもよろしくお願いします! (2019年3月8日 18時) (レス) id: 5e06df6d00 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:レイ | 作成日時:2018年9月3日 23時