あの景色をもう一度【ハイキュー】 (ページ46)

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第44球足りないメンバーページ46

Aside

澤「その言葉が聞けて嬉しいよ」

私の話を聞いた大地さんは嬉しそうに頷いた

澤「でも、俺たちはまだ色々足りてなくて、今日の勝利もギリギリだった」

日「いっぱい練習します！」

澤「個人のレベルアップも大事だな…！けど、今の烏野には根本的にメンバーが足りてないんだよ」

烏野はまだ全員揃っていない

影「守備の要のリベロ。それと、1人で敵の3枚ブロックと勝負出来るエーススパイカー」

日「え、エースなら俺が！」

影「だから、てめぇは最強の囮だっつってんだろ！」

日「んん〜」

澤「でも、守護神が戻ってくる…」

菅「うちは強豪じゃないけど、特別弱くもない…今までだって、優秀な人材は居たはずなのに、その力をちゃんと繋げてなかった…」

スガさんの言葉から2、3年生の脳裏には

1ヶ月前の出来事がちらつく

菅「でもまた皆が揃って、そこに1年生の新戦力も加わって、その戦力、ちゃんと全部繋げたら…！」

澤「夏のインターハイ…全国が！ただの遠くの目標じゃなく、現実に掴めるものに、きっとなる！」

そう言う2人の顔は

どこか寂しそうで、何だか切ない

日「夏のインターハイ！聞いたことある！」

2人とは正反対に、翔陽は目を輝かせていた

影「けど、これから戻ってくる人は、今までどうしてたんですか？」

当然の疑問だ

大地さんに守護神とまで言わせるような人が、何故いま居ないのか

「…1週間の自宅謹慎と約1ヶ月の部活禁止だったの」

日「えっ、ふ、不良！？」

田「ちげーよ…あれはなぁ、ちょっと熱過ぎるだけなんだよ。良い奴なんだよ、マジで！」

影「(田中さんに熱過ぎるって言われるとか、どんだけだ)」

田「それにあいつはなぁ、烏野で唯一天才と呼べる選手だ！ま、今はクソ生意気な影山が来たから、唯一じゃなくなったけどな」

「あいつが戻って来たら、“先輩”って呼んであげてよ、翔陽」

澤「田中みたく、馬鹿喜びするだろうな(笑)」

田「馬鹿とか…」

「でも、今日の試合で翔陽に呼ばれた時、満更でもなかったんでしょ？田中先輩(笑)」

田「ま、まあ、そりゃあな〜///」

冗談交じりで私が聞けば、龍は頭を搔きながら恥ずかしそうに頷いた

***

影「A先輩」

「…………急にどうしたの」

影「そっちの方が良いのかと思って」

「いや、私達今更じゃない？凄い違和感」

影「Aさん」

「うん、やっぱりそっちの方がいい」

影「俺もっす」