あの景色をもう一度【ハイキュー】 (ページ42)

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第40球 2人の関係ページ42

Aside

「…！いきなり何して」

及「前みたいに俺の傍に居て…また俺の隣で笑ってよ」

密着しているせいか、彼の声がダイレクトに響いて少しくすぐったい

菅「前…？」

及「あれ、聞いてない？俺、Aの元カレなんだよね」

烏野「「「「「えーーー！？」」」」」

日「Aさんと大王様、付き合ってたんですか！？」

及「嘘だと思うなら飛雄ちゃんに聞いてみたら」

田「マジかよ影山！？」

影「事実ですけど…“元”っすから」

及「ほんっと可愛げのないやつ」

皆がガヤガヤ騒ぎ出し、完全に置いてきぼり

今のうちに抜け出そうと試みるが、当然の如くびくともしない

「……あの、そろそろ離してください」

及「だーめ。俺、別れた理由、まだ納得できてないから」

「そんなこと言われても……私にはこれがベストの選択だったんです」

及「今でもそう思ってるの？」

「………はい」

そう言うと、やっと離してくれた

しかし、お互いに気まずい時間が流れる

それに耐えられず口を開こうとした時、下を向いていた彼が顔を上げた

視線が交わり、その真っ直ぐな瞳から目を逸らすことが出来なかった

及「俺は1度も、そんな風に思ったことないよ？」

そんな顔で私を見ないで

及「今でもAのことが好き」

決心が揺らいでしまいそうだから

及「ねぇ……俺がAを全国の舞台に連れて行ってあげる」

「…！」

及「だから、アイツに勝ったら俺と寄り戻してよ」

彼はどんな想いでこれを口にしたのだろう

「……考えて…おきます」

でもその想いに応えられる程

私はできた人間じゃない

及「それってまだ俺にチャンスがあるってことだよね？」

答えをはぐらかすような私なのに

及「俺、頑張るから！絶対迎えに行くから！」

この人はこんなにも温かい

岩「おい！全国に行くのは“俺”じゃなくて“俺たち”だろ」

花「っつー訳だから」

松「負けないぜ、烏野」

及「お前ら…」

及川さんの肩に手を置く岩泉さん、その後ろには青城の皆さんが勢揃いしていた

田「おい、何好き勝手に言ってくれてるんだコラ！」

日「そーだコラ！」

後ろに身体を引かれ、視界が黒く染まる

菅「そう簡単にウチのマネージャーも」

澤「勝利も渡すつもりはありませんので」

私の目の前には、主将と副主将の背中があった

澤「次も負けません」

及「次は負けません」

***

伏線回収Part2