あの景色をもう一度【ハイキュー】 (ページ12)

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第10球トスの価値感ページ12

菅原side

昼休み、俺は日向の申し出により、体育館前でレシーブ練習に付き合っていた

菅「なあ日向、明日の朝から俺がトス上げたろっか？」

日「えっ！本当に、ですか！」

ボールを追いかけていた視線が俺の方に向き、日向の顔がパッと明るくなった

菅「ずいぶんスパイクに思い入れがあるんだな」

日「はい。中学の時はセッターどころか、3年になるまで俺しか部員いなくて…いつもバスケ部の友達に上げて貰ってました」

決して恵まれた環境ではなかったが

それでも諦めずに続けてきた

日向のバレーに対する熱い思いは本物だ

日「部活引退した後も1年とか、ママさんとか、女子のセッターとか、色んな人に上げて貰ってたけど、どんなに仲が良くて友達でも、本当のチームメイトになれる訳じゃなかったから…」

俺たちにとっての“当たり前のトス”

それは

日向にとっての“特別なトス”

日「だから、高校行ったらどんなセッター居んのかなって！

影『下手くそ！』

期待して……

影『ックソが！』

来たん、ですけど…」

菅「だから、俺もセッターだってば…！上げてやるって(笑)」

日「いや…でも…ここで菅原さんに上げてもらったら………ん、なんか、まっ、負けた気がするっていうか…」

影山を思い出してか、みるみるとテンションが下がる日向に俺は苦笑いしか出来ない

どうやら“影山に負けたくない”という真っ直ぐな感情が、今の日向の原動力らしい

***

「Q.今回、主人公いなくないですか？」

作者「A.文字数の関係で出せませんでした」

「だからってここで出すのは違くありません…？」