48*私の幸せ… ページ49
「Aや、おぬしは助けられたと我輩たちを神のように扱うときがあるが…
これからは自分の幸せを少しは考えてみてほしい。」
『…？』
首をかしげれば、凛月さまはぎゅっと更に強く私を抱き締める。
少し苦しい…
零さまはじっと私を見るけど、やはり真意は分からない。
「もっと他人と関わる事がAにとって大切だと思う。
人間は時に残酷だが、今おぬしの周りにいる子等はどうじゃ？皆、人間臭くも優しい子が多いじゃろ。我輩達を世界の中心と仰いでくれる事は悪いことではないが自分の視野を狭めている。
世界は広い。沢山の国を見てきて我輩が言うのじゃから嘘ではないぞ。」
私のことを思っての発言だとはわかる。
いつか私はここからいなくなる、それを前提とした口振りに少し、いや、かなり苦しいのだけど…
『…人との関わりは増やすよう善処します。
しかし、私の幸せは…』
零さまの赤色の瞳は優しいのにどこか物暗く、言おうとした事を飲み込んだ。
ここで言ってはいけない気がしたから。
でも…
背後から抱きしめてくれる凛月さまの手をそっとほどき、二人に頭を下げてからリビングを後にする。
私の幸せはお二人のお側にいること…
それ以上でもそれ以下はない。
零さまは考えている事はいつもわからない…
けど…いつかここを出ていかなきゃ行けないのだろう。
その為にもっと外の世界を見ろと仰って下さっている。
…私の幸せはお二人のお側にいること…
外の世界も大切なのはわかっています。
…辛いけど、少しずつここを離れるための心積もりをしていたほうがいいの、かな…？
．
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りっちー(プロフ) - 面白かったです！更新頑張って下さいね〜！ (2018年5月21日 20時) (携帯から) (
レス) id: ee27b93d84 (このIDを非表示/違反報告)
モカ(プロフ) - 夢小説好きなネコさん» 高２の後半、もうすぐ３年になる時期からのスタートなので俺様じゃありません。 (2017年8月2日 10時) (レス) id: efb045d001 (このIDを非表示/違反報告)
夢小説好きなネコ - 兄者って高2の時俺様だったような… (2017年8月2日 5時) (レス) id: fcd198aace (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：モカ
| 作成日時：2017年7月29日 16時
