29*視界を埋める血色 ページ30
『.....』
「...Aや。
...Aちゃ〜ん、流石に我輩照れてしまう」
はすみんから逃げるように帰って夕飯を作るもお二人は帰ってこず。
仕方無く先に食べ、お風呂に入り、パジャマになるも帰ってこず…
ＤＤＤの後だから何か片付けでもあるのか…
せめて「おかえりなさい」は言いたいから待っているも寝てしまいそうで。
そうこうしているうち凛月さまからは[まぁ君の家に泊まる]とか連絡が来ており…
どうせ寝ないし、衣更君の眠りの邪魔すると思うから帰って来てくれればいいのに。
従者の私が口を出すことではないけど。
零さまは零さまでスマホ苦手だから返信遅かったり、来なかったりするし。
つまらない…
そんな訳で１人ＤＶＤ鑑賞をしているのだけど。
今だから分かるけどこの人…はすみんだ。
零さまが俺様と自分を呼んでいた頃、それよりも前から気に入っていた人。
『俺様ちゃん…懐かしいなぁ』
今の零さまに不満なんてない。
画面に映る昔の零さまは自信に満ち溢れ、少し怖いと感じるときもあったけどかっこよかった。
「A〜頼むからそれを見るのをやめておくれ〜
我輩の黒歴史じゃ。」
いつ帰宅したのかソファーに座る私の後ろには制服姿の零さまが帰宅されているではないか。
…今見ているのは[デッドマンｽﾞ]の最初で最後のライブ映像。
地下にあるライブハウスで行われたソレは、私の癒し映像。たまに凛月さまも見ておられる。
『零さま、おかえりなさい。
遅いから少し…心配しました。
凛月さまはお泊まりで今日は戻らないそうです』
「心配かけてすまなかったな。
ただいま、A。」
大きな手が私の頭をゆっくりと撫でるから、嬉しさで目を閉じる
優しい温もりは今も[昔]も変わらない。
「このライブ映像は流石に恥ずかしいのじゃが…」
『あら、今夜は消しますね。
私は今も昔もステージに立つ零さまが大好きです。』
リモコンの停止ボタンを押そうとするも、
後ろから伸ばされた腕に、すぐ側にいる零さまに動きは停止させられる…
後ろから抱きしめられているんだよ…!!
『れ、れいさま…?』
「取って食ったりはせんから、安心せい。」
安心なんて出来るものか…！
抱きしめられる肩に、顔に触れる長めの髪
すぐ側にある血色の瞳…
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 510人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を含むプレイリスト 
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
りっちー(プロフ) - 面白かったです！更新頑張って下さいね〜！ (2018年5月21日 20時) (携帯から) (
レス) id: ee27b93d84 (このIDを非表示/違反報告)
モカ(プロフ) - 夢小説好きなネコさん» 高２の後半、もうすぐ３年になる時期からのスタートなので俺様じゃありません。 (2017年8月2日 10時) (レス) id: efb045d001 (このIDを非表示/違反報告)
夢小説好きなネコ - 兄者って高2の時俺様だったような… (2017年8月2日 5時) (レス) id: fcd198aace (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：モカ
| 作成日時：2017年7月29日 16時
