第1記 巻き戻しの街へ ページ3
Aside
「…バカ」
白いリボンを握りしめた
あとで、持つべき子の墓に行こう
「あ、コムイのところ行かなきゃ」
新しい任務
多分、長い任務になりそうな予感がする
…彼に会えるかな
(そういえば、ドイツに行くんだっけ?)
巻き戻しの町とやらに行くらしい
「A、準備は出来たか」
「あ、おじいちゃん」
おじいちゃんことブックマン
私の祖父であり、師匠でもある
結構厳しく、蹴りなどが日常茶飯事
昔「じいさまと呼べ」とか言われたが、無視している
「室長が待っておる、行くぞ」
「了解」
ドイツへ向かう汽車に乗る
巻き戻しの町―
なんでも、同じ月日を繰り返している町らしい
コムイから聞いた話じゃ、リナリーと最近入団した新入りを派遣したらしい
私達は、コムイの護衛とふたりと合流
で、新しい任務に行くということだと思う
もっとも、おじいちゃんは別の理由もあるだろうけど
「コムイ〜。その新入りってどんな子?」
「いい子だよ〜。紳士で、優しくて、ただ…」
「?」
「リナリーに、手を出してないか心配だよ」
「…出さないと思うよ。そういう子は、仕事熱心だから」
ま、勘だけど
病院―
街に行くと
「街が正常化した」と聞き、リナリー達のいるこの病院に案内された
リナリーの様子を見に行った所、おじいちゃんの専門分野だったので
私達は、新入り…アレン･ウォーカーの病室に向かった
怪我が酷く、目が覚めないと聞いた
「大変なことになったね。A、誰も入ってこれないように、見張っててよ」
「ハーイ」
さぁて、耳でも塞ごうかな
ドリルの音、嫌いなんだよね
「! リナリーは、まだ目覚めて………!?」
「神経へのダメージだからね…でも」
「大丈夫だよ。今、ウチのおじいちゃんが診てるから。すぐ、もとに戻るよ」
「!?」
おや、驚かせてしまったね
「Aです。初めまして」
「…はじめまして」
ニコっと効果音がつきそうな、笑顔をする
案外、この子可愛いかも
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作者名：アイリア | 作成日時：2016年6月6日 18時
