検索窓
今日:8 hit、昨日:5 hit、合計:17,139 hit

パン屑7個 ページ9

ラズ「Aお兄ちゃん!2人が、目を…」

『⋯⋯分かった。ラズ、2人に水持って行ってくれ』

ラズ「ぁ、ごめんなさい……」

『大丈夫だから、な』


顔を青白くして俯いてしまったラズ

その頭を撫でて仕事を任せると、目に涙を浮かべたまま
また奥へと入っていった

笑顔を貼り付ける男は、面白いものを見たかのように
その口角をさらに吊り上げて声を弾ませる

「へぇ〜?パン屋さんが慈善事業でもしてるのw」

『関係ねぇだろ』

「いやー…あの子は?君の子じゃないよね?」

『言ったところで何になるんだ』

「そうだねぇ…あの子がもし孤児なんだとしたら…
俺らならなんとか改善の方向に回せるかもしれないよ?」

「コンチャン、勝手に決めたらマタ怒られるヨ?」

ただの予想が、確信に変わった

こいつは、こいつらは、このU国の国王補佐
それも、独断で国の方向を変えられるだけの立場の人間だ

『⋯お前ら、何の目的で俺を探してたんだ』

「お、話が早くて助かるね。
単刀直入に言うと、俺の仲間が君を探してるんだ」

『俺は探し人なんて居ねぇ』

「冷たいなぁ…」

「俺コレがいい」

『あぁ…それだけでいいのか?』

「⋯じゃあコレも…」


指さされた2つを袋に詰めて、外に出るように促す
2人は、少し困った顔をして…それでも素直に外に出た

その顔に少し罪悪感を覚えたが、今はそれどころではない

『⋯わりぃが、今日は行けねぇ。明日なら定休日だ』

「お、それなら明日朝来ようかな?」

『朝は無理だ。子供を病院に……』

「城の医者を連れてきてあげるよ」

『⋯分かった……ならそれでいい。明日朝、裏道から来てくれ』

「はーい。それじゃあまた明日」

「⋯アノ、パン…ありがと」

『ん、今度は温かいうちに来てくれ』


素直な感謝に、こちらも素直に答える

その後は振り返ること無く、灯りの消えた表通りに出ていった

パン屑8個→←パン屑6個



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.9/10 (17 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
43人がお気に入り
設定タグ:ら運営、WT , 実況者 , 軍パロ
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

_teto__teto_(プロフ) - とくめいさん» ありがとうございます。これからもっと増えると思いますが…何卒、よろしくお願いします┏● (2023年2月27日 21時) (レス) id: 81bd52e713 (このIDを非表示/違反報告)
とくめい - コメント失礼します。こちらのお話めちゃ好みに刺さりました!v.v.tの登場も熱い!応援してます更新ファイトです!(プレッシャーになりませんように…) (2023年2月26日 19時) (レス) id: e3803de454 (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:_teto__teto_ | 作成日時:2023年2月14日 18時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。