王子先輩のウソ。【白】

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You side.









「先輩....何で、」









夏休み前から避けられていた先輩が眉間に皺を寄せてわざとらしく溜め息をついた。









ラ「何でって。お前に連絡しようにも連絡先知らねぇし、昼休み教室行ったっていねぇし。....やっと見つけたと思ったら男といんの、なんなの。」









乱暴な言葉遣いの先輩を見ためめくんは驚いたように固まっている。









ラ「あ？何、」



蓮「先輩、随分とキャラ違うんすね。」



ラ「....だからなんだよ。」









あからさまに苛立ちを見せる先輩は、鋭い眼光で睨み返した。









蓮「本当に彼氏なんですか？」



ラ「彼氏だっつってんだろ。」



蓮「連絡先も知らないのに？」



ラ「っ、....たまたま知らなかっただけだわ。」









彼は不信感を募らせた表情を先輩に向けた。









蓮「A、もしかして先輩に脅されてる？」



「え、」



蓮「本気じゃないなら引いてもらえませんか。」



ラ「は？なんなのお前。」



蓮「俺は、....Aのことが好きです。」



「え....」









急に打ち明けられた彼の想いに驚いていると先輩は鋭い眼差しを私に向けた。









ラ「何ヘラヘラしてんの？」



「ヘラヘラなんてしてないです！」



ラ「そいつに告られて嬉しがってんじゃん。何？付き合うの？」



「それは....」



ラ「は？何迷ってんの？」









冷たい視線が怖かった。









ラ「そうだよなぁ。正義感強めの爽やかくんだもんなぁ。端から周りに好かれて？本性隠してる俺とは大違いだな。」









先輩は刺々しい言葉を溢すのをやめない。




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