We change....2

4.ru ページ4

あの後、何を聞いてもママは『知らない』『忘れた』の一点張りで全然会話にならなかった。


もうこうなったらパパに聞くしかない！！と思い立って、ママに取られる前に古い写真を携帯電話の写真で撮った。


改めてよく見てみても、普通に結婚式の時の素敵な写真。


白のタキシード姿のパパかっこ良いし、ウエディングドレスに身を包んだママも若くて綺麗なのにな。


何がそんなに嫌なんだろう。


「ただいまー....」


「あ、パパおかえり！！！」


玄関で待ち伏せしていたら、いつもの時間より少し早くパパが帰ってきた。


ラッキー！


「どうした、玄関でお出迎えなんてどんな風の吹き回しだ？」


「いいからいいから、パパ早く来て！！」


リビングまでパパを引っ張ってきて、ソファに座ってもらう。


ママが「おかえり照〜」とだけ声をかけて、そのままお風呂に行ったのを確認。


よし、今しかない！！


「ねぇ、この写真のことなんだけど....どうしてママが隠してたのか、パパ知らない？」


昼間に撮った写真を見せながら、ラウ子もパパの隣に座る。


「これ....あぁ、懐かしいな。こんな古いの、どこにあったんだ？」


「蓮くんのアルバムに挟まってたの。ママ、ラウ子に『見ちゃダメ』って言ったのよ。とっても良い写真なのに、どうしてかなーって。」


「あー....マジか。アイツ、まだあんなこと気にしてたのかよ。」


「あんなこと？あんなことって何？何があったの？」


「厳密に言うと、この写真自体に問題は無いんだよ。この写真を撮ったすぐ後のアレだな、辰子が思い出したくなかったのは。」


「事件でも起きたわけ？」


「そりゃもう大事件よ。」


「えー、気になる！！パパ教えて？」


ラウ子、知ってるもん。


パパったら、ラウ子に可愛くお願いされるのに弱いんだよね。


あと、お姉ちゃんのツンデレにも。


娘の特権、フルに使っていかないと！！


「いや....結婚式ってさ、誓のキスとかやらされるわけ。」


「あぁ、あるね。」


「それで、まぁ俺らも....そこは察してくれ。」


「うんうん、わかってる。」


「で、その....俺が辰子のベール上げるじゃん？もう俺恥ずかし過ぎて、ノリと勢いでやっちゃえ！！みたいな。今思うと、神様の前ですげぇ失礼なことしちゃったって死ぬほど反省してるんだけどさ。」


「うん....それで？」


「俺が意を決して辰子に近付いた時にさ、轟いたんだよ、式場中に。」


「轟いた？何が？」


「辰子の腹の音。」

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