We change....2

3.fk ページ3

「これが蓮くんの....。」


「そうそう。蓮は元気でやんちゃでねぇ。でも小さい頃から女性には親切だったのよ。幼稚園の年中さんの時、『きれいでやさしいおかあさんへ。ずっとかわいくておもしろいおかあさんでいてください。』なんて母の日のお手紙くれてさ。面白いは余計だけど、綺麗で優しいだなんてなんて素直で正直な子なんでしょう....！って感動しちゃったわよ。」


「蓮くんったら、小さい頃はお世辞が使えたのね。」


「蓮は今でもお世辞の言えない、良くも悪くも素直な子じゃない。あれは絶対に蓮の本心よ、私はそう信じてるわ。」


「まぁ、どうでもいいけど。ねぇ、蓮くんはどんな子だった？」


「どうでもいいって、アンタね....。で、何？蓮？蓮は、そうねぇ....。小さい頃から亮子に媚びてたかな。」


「この頃からそうだったの！？」


「翔太よりも亮子の方が強いって、本能で感じ取ったんでしょうね。喧嘩しても亮子の方が口が達者だったし。それに小さいうちは女の子の方が体格も良いからね。まぁ、翔太は今でもチビ助だけどさ。ほら、サクマだってそうでしょ？亮子や照の言うことは聞くけど、翔太には当たり強いじゃない。それと同じよ。」


「さっくん、ママにも当たり強いよね？」


「ママはサクマと仲良しなだけよ。」


「えー、ほんとかなぁ？」


....なによ、その疑わしそうな目は。


まったく、失礼しちゃうわね。


「ほんとほんと。さぁ、そろそろ衣替え始めなくちゃ。」


「あれ、何か落ちた....何これ！？」


気持ちを切り替えてパタンとアルバムを閉じた時、ページの間に挟まっていたであろう古い紙切れのようなものが床に落ちた。


それを拾ったラウ子のリアクションを見て、私は全てを思い出した。


そうだ、私は“それ”を隠すためにこのアルバム達を封印したんだった。


ガムテープまで貼って、押し入れの一番奥に仕舞っておいたんだった....！


「ラウ子、それ見ちゃダメ！！！」


「いや....ダメもなにも、もう見ちゃったし....」


「ああ最悪....それ見られたらもう私お嫁に行けない....」


「何言ってんのよ、ママはパパのお嫁さんでしょ？それにこれ、すごく良い写真じゃない。どうして隠してたの？」


「それは私史上最大の黒歴史なのよ....」


「だからどうしてよ？いいじゃない、リビングにでも飾ればいいのに。」


「無理！！何の公開処刑よ！？」


こんなことになるなら、携帯の写真で撮ってちゃんと処分しておくんだった....。

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