8、いえいえ、通常運転です。 ページ12
「おやァ? 珍しいじゃないか、A。なンか悩み事かい?それとも…………怪我なら治すよ?」
「ほほほ、私に出来ることが在れば手伝うぞ?」
「わ……私はAちゃんの味方だから!」
「アー……遠慮しておくよ。与謝野の姐さんは置いといて、紅葉の姐さんは完璧に殺される。あと樋口君は無理しないでね」
此のマフィア三人に探偵社一人という状況が既に可笑しいのだけれども、わたし達はとあるお洒落カフェで、絶賛女子会中だ。
「何だい?恋煩いか何かかい?」
何気無いトーンで、私を見ながら与謝野の姐さんから発せられた一言で木製のスプーンで砂糖を溶かしていた私の手はピタリと止まった。
…恋煩いという言葉は最近の流行りなのだろうか。
「おや、図星かえ?」
ニンマリと笑いながらいう紅葉の姐さんに、私は苦笑を返す。
「真逆。今朝、同じ事をリンタロウにも言われたものでね。
それに私、恋煩いなんてできる年齢でも無いでしょう?」
ふとしたその一言で、私以外の目の色(特に姐さんコンビ)が変わった。
戸惑う間も無く向かいに居た二人がするりと私の横に立つ。
「恋煩いなんてできる年齢でも無い?なに言ってんだい、まだ酒の飲み方も知らない若者じゃないか。」
「それに、二十歳は
あわあわと慌てている樋口君を目の端で捕らえながら、私は少し焦って云った。
「いやいや、恋なんて甘いものは高校生が主流だし…」
「その高校生から主はたった2年しか経っておらんぞ?」
「やっと二十歳と云っても一応大人なわけだし…」
「そんなこと云ったら妾達はどうなるんだい?世間から見たらもう立派な
「…あれ、お二人って恋してらっしゃるんですか?」
放ったらかしになっていた樋口君が最もなことを云う。これで収まるのでは、と期待を込めて二人を見ると___
二人はあの余裕めいた大人の色気を持つ微笑を浮かべると、
「さあねぇ/のう」
とだけ云うと、その笑みを少し深めて此方を見た。
____光った目が何だか凄く怖かった。
―――――――――キリトリ線―――――――――
※アラサーの見解について※
この話では、四捨五入すると30歳だとアラサー、で進めているのですが、厳密には27歳〜33歳の事をアラサーと言うそうです。
姐さんコンビはまだまだ若者ですね。
本日のやつがれ予報!
やつがれ
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羅生門 - 大丈夫かい?花川君。 (2021年3月31日 14時) (レス) id: b3d6820988 (このIDを非表示/違反報告)
羅生門 - 龍之介君、ツボ推そうか?君といたらこっちまで君に感情輸入しちゃって大変な事になりそうなんだ。…咳を止めたくば血を抜け。私もそうした。 (2021年3月31日 14時) (レス) id: b3d6820988 (このIDを非表示/違反報告)
羅生門 - 私の口癖、『可哀相』。それしか無いな。 (2021年3月31日 14時) (レス) id: b3d6820988 (このIDを非表示/違反報告)
どどるげふ(善逸大好き) - 更新お待ちしておりましたーーー!!!!! もう更新されないのかと思ってましたが、毎日覗きにきたかいがありました(>_<)これからも更新頑張ってください*(^o^)/* (2021年2月14日 20時) (レス) id: 6deb9162af (このIDを非表示/違反報告)
千風(プロフ) - くりぇーとかさん» ありがとうございます!!自分たちの趣味ドストライクの子なので…!お気に召しました様でめっちゃ嬉しいです!!!何分そら豆の低浮上と私の掛け持ち(おい)でのんびりにはなってしまいますが…恨まず気軽に待ってやって下さい! (2018年12月20日 17時) (レス) id: 277371ed72 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:そら豆・千風 x他1人 | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/
作成日時:2017年5月11日 20時