恋の方程式２

55,遅い ページ5

鶴崎side









あー。もう!水上遅いなぁ〜









Aさんが待ってるんだから、早く来いよ〜









って言ったって








水上はまさか、Aさんが居るだなんて思いもしないだろう…









……









事情を説明しよう。









これは、香織さん、伊沢さん、僕の3人で行う作戦だ。









香織さんは、Aさんを誘う。









僕は、水上を誘う。









これには少し苦労したけど、なんとか無事誘えた。









それから、2人を同じ場所で待ち合わせ、









2人がお互いの存在に気付いたところで









一斉に『ごめん、今日無理。』というLINEを送信。









それから、あの2人をデートに持ち込む、というわけだ。









あの2人だけだと心配だから、









こっそりついていく。









そのための変装もしてきた。









香織さんは、サングラスを。









伊沢さんは、帽子(キャップ)を。









そして僕は、マスクだ。









3人とも、少し………









………









……少しだけど…………









……









不審者みたいだ(笑)









＿＿＿。









で、Aさんは既に到着済みだ。









水上が来ない!!!









もうすぐ、約束の時間なのに…









案の定、









伊沢『鶴崎、本当に誘った??』









と、疑われる羽目になる。







これも全部、水上のせいだーーーーー!!!









鶴崎『ちゃんと誘いましたよ!!』









伊沢『だったら良いけど…』









香織『それにしては、遅いですね…』









伊沢『水上、忘れてたりしないかな?』









鶴崎『それは大丈夫ですって!!』









伊沢『そ、そうか……』









さすがの伊沢さんも、僕の圧に押されたようだ。









この作戦、結構ベタではある。









でも、楽しいもんだ。

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