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第32話 将ちゃん ページ32

「あのー、ちょっと皆いいか」

浮き輪でプカプカと浮かびながら、妙にワザとらしい声で皆に話しかける銀時。

それには、彼の憂鬱さが顕著に表れていた。

しかし、神楽達は気分が高揚しているせいか、その違和感に気付かない。

彼女達はキャイキャイと遊ぶ手を止めて、呑気な表情で銀時を見やった。

「どうしたアルか?銀ちゃんも一緒に遊びたいアルか?」

神楽が髪からポタポタと水を垂らしながら問う。

「いや、俺つーか・・・あの・・・・・」

銀時は歯切れ悪くそう言いながら、出来るだけ自然な動作で将軍を指さした。

実際は明らかに不自然だったのだが。

「あちらのあの・・将ちゃんっていうんだけど。あの人がおめーらと遊びたいっていうのよ」

将軍・・いや、将ちゃんは既に帽子や水中眼鏡をつけて準備を整えていた。

どこからどう見ても、一般市民に見える。

これなら何度も共に打ち首の危機を乗り越えた神楽や新八でさえも、

彼の正体に気付かないだろう。

「全然私達はいいですけど」

そんな妙の言葉により、たちまち雰囲気は将ちゃんを歓迎するものになっていく。

しかし、問題は他にもあった。

それは・・・・・。

「わっちらも別に構わんが・・・あの男のアレ。水着ではなく下着ではないのか」

・・・彼のもっさりブリーフである。

本来下着でプールに入るのはマナー違反だ。

今の月詠の指摘は、かなり痛いところを突いていた。

案の定、それを始めとして、先程まで歓迎モードだった妙達も口々に不快感を表し始める。

さっきまでの雰囲気に若干ホッとしていた銀時は、途端に掌を返されて焦りを覚えた。

このままでは、一瞬で首が飛んでしまう。

それ以降、どんどん粗を見つける神楽達とフォローに必死になる銀時とで死闘が繰り広げられた。

とてつもなく下品な言動があちこちで飛び交う。

よくそれ程下ネタが思いつくと感心するほどだ。

「・・・・・・・・・」

当然途中から話についていけなくなったAは、諦めてボンヤリとし始める。

が、その時。

「A」

「え!?あ・・・か・・神威!!」

突然の声に驚いて、Aは思わず声を裏返させる。

視線を声の方向に動かせば、そこに居たのは先程まで神楽達の輪に紛れていた神威だった。

第33話 仕返ししてやる!!→←第31話 天使の楽園



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設定タグ:銀魂 , 逆ハー , 微原作沿い   
作品ジャンル:アニメ
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をのょ. - わぁぁぁ!!わぁぁぁぁ!!!!思っていることをうまく表せないです!とりあえず、えと・・・あ"あ"あ"あ"あ"あ"あ"あ"あ"あ"あ"っ!!!! (2014年9月18日 20時) (レス) id: 755a4634a6 (このIDを非表示/違反報告)
茉莉 - おもしろい。神威ラブの人がいてうれしいです (2014年9月18日 19時) (レス) id: 8574347931 (このIDを非表示/違反報告)
小説大好き - 日和さんの言う通りですね^^あってはならない3人という感じです!わぁー!この続きがとても楽しみで授業に集中できませんね^^w (2014年9月16日 6時) (レス) id: 03b1c2db39 (このIDを非表示/違反報告)
日和 - あれ、シリアス…?というか、将ちゃんと高杉と桂って組み合わせがwリアさんやりますね…! (2014年9月15日 22時) (レス) id: 09c363d2fa (このIDを非表示/違反報告)
アニ - リアさん詳しい解説ありがとうございます!そうなのですか、二人とも男らしいですね。ミツバ編の土方さんみたいです…なんというか切ないですね…(..) (2014年9月15日 14時) (レス) id: a3f197bbbb (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:リア | 作成日時:2014年7月26日 14時

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