検索窓
今日:27 hit、昨日:0 hit、合計:90,432 hit

第4話 事件は起こる (土方サイド) ページ4

机に積まれた大量の書類。

俺はそれを眺めて、大きく息をついた。

・・ようやく終わった。

夜通し苦労した甲斐があったというものだ。

おかげで一睡もできなかったが。

頭がボンヤリする。

出来ればこのまま眠りたいが、そうもいかない。

俺は時計をチラリと見ながら、立ち上がった。

「・・・もう朝飯の時間か・・・」

早く行かねェと隊士達に示しがつかねェ。

重い体をグッと持ち上げる。

そして霞む目をこすりながら、隊服を探した。

・・・どこに隊服があったのか、どうやって着替えたのか、それは覚えていない。

俺はただ機械的に手を動かして、着流しから隊服に着替えていた。

だが、ここからの記憶は鮮明だ。

ズボンをはき、ベルトを締め、次にシャツでも着ようかと思った時だ。

片腕をシャツに軽く通した所で、事件は起こった。

「・・土方さん、失礼します」

「!?」

突然声がしたかと思えば、襖がサッと開く。

そして、アイツは・・・Aは目を大きく見開いて・・・・。

次の瞬間に、俺の眠気が吹き飛んだ。

ハッキリとした頭で、確かに怒鳴る。

「A、テメェ!!総悟じゃねーんだから、ノックくらいしやがれ!!!」

「し・・しました・・・!!声もかけました・・・・!!」

あたふたと弁明をするA。

・・・コイツが嘘をつくとも思えないし、恐らく本当・・・なのだろう。

って事は、俺は声をかけられたのに気付かない程ボーっとしてたのか・・?

自分が情けなくて、溜息をつく。

しかし、Aはそれが自分に向けられたものだと思ったらしく、深く頭を下げる。

「・・・っ・・・すいません・・・!!すぐに閉めます!!」

そう言って、Aが再び襖に手をかけた刹那。

「おーい!!Aちゃァァァァん!!トシィィィィィ!!!」

「!?」

切羽詰まったような近藤さんの声が聞こえる。

俺は瞬時に状況を理解した。

あの様子からして、大方総悟が近藤さんに余計な事を吹き込んだんだろう。

だとしたら、こんな状況を見られでもしたら面倒な事になる。

・・・・仕方ない!!

「A!!入れ!!」

「え!?きゃ・・・!!」

俺はAの手を引っ張って無理やり部屋に引き入れた。

そして、静かに、勢いよく襖を閉める。

「土方さん・・どうし・・」

状況を理解してないAの頭を胸元に引き寄せて黙らせる。

それと、近藤さんが部屋の前に来るのはほぼ同時だった。

第5話 彼女はいつか誰かを選ぶ→←第3話 予行練習 (主人公サイド)



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.9/10 (108 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
108人がお気に入り
設定タグ:銀魂 , 逆ハー , 微原作沿い   
作品ジャンル:アニメ
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

をのょ. - わぁぁぁ!!わぁぁぁぁ!!!!思っていることをうまく表せないです!とりあえず、えと・・・あ"あ"あ"あ"あ"あ"あ"あ"あ"あ"あ"っ!!!! (2014年9月18日 20時) (レス) id: 755a4634a6 (このIDを非表示/違反報告)
茉莉 - おもしろい。神威ラブの人がいてうれしいです (2014年9月18日 19時) (レス) id: 8574347931 (このIDを非表示/違反報告)
小説大好き - 日和さんの言う通りですね^^あってはならない3人という感じです!わぁー!この続きがとても楽しみで授業に集中できませんね^^w (2014年9月16日 6時) (レス) id: 03b1c2db39 (このIDを非表示/違反報告)
日和 - あれ、シリアス…?というか、将ちゃんと高杉と桂って組み合わせがwリアさんやりますね…! (2014年9月15日 22時) (レス) id: 09c363d2fa (このIDを非表示/違反報告)
アニ - リアさん詳しい解説ありがとうございます!そうなのですか、二人とも男らしいですね。ミツバ編の土方さんみたいです…なんというか切ないですね…(..) (2014年9月15日 14時) (レス) id: a3f197bbbb (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:リア | 作成日時:2014年7月26日 14時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。