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第29話 地獄 ページ29

・・・・・・・と。

先程まで吹っ切れていた彼らはどこへ行ったのだろうか。

すっかり落胆から抜け出し、

今にも自由にはしゃごうとしていた銀時、長谷川の顔は、今や真っ青になっている。


・・・それは、突如として現れた警察庁長官・松平片栗虎の言葉から始まった。


「海パン・・・・・・貸してくれや」

その一言だけだと、何とも間抜けな言葉に聞こえる。

しかし、銃を構えながら般若のような形相でそれを言われては、内容に関わらず迫力があった。

そしてそれ以上に銀時達を動揺させたのは、彼の連れであった。

「ちょっと急に水練やりてェなんざ言い出してよう。急だったもんでパンツがねーんだわ」

松平はそう言って、自分の後ろにいる連れを親指で差す。

銀時達は、そんな彼の動作に目もくれず、その『連れ』だけを凝視した。

全身から嫌な汗が流れる。

その『連れ』は、簡素な布で頭を覆い、一般的な着物を着た男性だった。

しかし、元々生まれ持った高貴さは隠せないのか、どこか威厳のある風貌をしている。

そう、それは・・・・・・・・。

「片栗虎、余計な心配はいらん」

そう言って、『連れ』は確かな足取りで一歩前に進み出た。

一歩。

また一歩。

彼が近づいていくにつれて、銀時の予感は確かな確信に変わって行く。

出来る事なら、勘違いであって欲しいと望んでいた。

しかし、彼は紛れもなく『あのお方』。

彼はバサリと着物を脱いで、片手を腰に当てる。

最早、望みなど残っていなかった。


「将軍家は代々水練の時も、もっさりブリーフ派だ」


ガツン、と。

銀時と長谷川は、大岩に押しつぶされた様な感覚に襲われた。

彼らの胸の内で、叫びが上がる。

しょっ・・・・・・しょっ・・・・・・。

将軍かよォォォォォォォォっォォォ!!!

第30話 魔の海域 (銀時サイド)→←第28話 楽園



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設定タグ:銀魂 , 逆ハー , 微原作沿い   
作品ジャンル:アニメ
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をのょ. - わぁぁぁ!!わぁぁぁぁ!!!!思っていることをうまく表せないです!とりあえず、えと・・・あ"あ"あ"あ"あ"あ"あ"あ"あ"あ"あ"っ!!!! (2014年9月18日 20時) (レス) id: 755a4634a6 (このIDを非表示/違反報告)
茉莉 - おもしろい。神威ラブの人がいてうれしいです (2014年9月18日 19時) (レス) id: 8574347931 (このIDを非表示/違反報告)
小説大好き - 日和さんの言う通りですね^^あってはならない3人という感じです!わぁー!この続きがとても楽しみで授業に集中できませんね^^w (2014年9月16日 6時) (レス) id: 03b1c2db39 (このIDを非表示/違反報告)
日和 - あれ、シリアス…?というか、将ちゃんと高杉と桂って組み合わせがwリアさんやりますね…! (2014年9月15日 22時) (レス) id: 09c363d2fa (このIDを非表示/違反報告)
アニ - リアさん詳しい解説ありがとうございます!そうなのですか、二人とも男らしいですね。ミツバ編の土方さんみたいです…なんというか切ないですね…(..) (2014年9月15日 14時) (レス) id: a3f197bbbb (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:リア | 作成日時:2014年7月26日 14時

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