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第1話 夏が来る ページ1

「朝から暑いですね・・・」

「暑い暑い言ってんじゃねェ、ボンクラ。暑くなんだろーが」

「そう言う総悟だって言ってるじゃない」

朝食前。

珍しく早起きしてきた総悟と、朝食の準備を終えた鉄之助とAが縁側で会話をしている。

照りつける太陽に、何度目か分からない溜息が漏れた。

クーラーが早く効けばよいのだが、生憎まだつけたばかりだ。

苦痛の時間が続く。

因みに、総悟がこんなにも早く起きてきたのも、部屋の暑さに耐えられなくなったからだ。

どうやら、夜中の間に壊れてしまっていたらしい。

「A・・こうなったら他の事して、気を紛らわすしかないぜィ」

「・・・他の事?」

総悟の脱力した声に、Aもまた脱力した声で応じる。

総悟は頭を僅かに上下に振りながら、答えた。

「簡単な話でさァ。まず、俺の部屋・・は暑すぎるから鉄の部屋行って、後は俺に任せなせェ」

Aは僅かに視線を総悟に向ける。

「何するの?」

「そりゃもちろん、セ・・・・・」

「うわァァァァァァァァ!!!!朝から何言ってんスか!!!」

総悟の言葉を、鉄之助がむやみに騒いでかき消した。

二人の暑さでボンヤリとした、何とも言い難い視線が鉄之助に向けられる。

「しかも、人の部屋で何てことしようとしてるんスか!!トラウマになるッスよ!!」

尚も言葉を続けた鉄之助に、総悟は淡々と言った。

「・・そんなんだから、てめーはいつまでたっても鉄之助のままなんでィ」

「意味分かんないですよ!!暑さでおかしくなっちゃったんですか!?」

そんなやり取りを繰り返していると、不意に背後から声がかかった。

「お?総悟、Aちゃん、鉄!!こんな所でどうした?朝食は準備できたのか?」

「あ、近藤さん」

局長の登場に、Aと鉄之助は少しだけ姿勢を正す。

近藤の問いに答えたのはAだった。

「準備はもう出来てます。後は、土方さんと斉藤さんが起きてくるのを待つだけですね」

斉藤終とは、三番隊の隊長を務める人物である。

とても無口な人物でだ。

姿を見る事も少ない。

起きてこない人の中に、土方の名前があった事に、近藤は驚いたような素振りを見せる。

「トシが・・・?珍しいな・・・。

 悪いが、Aちゃんはトシ、鉄は終を起こしてきてくれないか?」

「あ、はい」

「了解ッス」

近藤に言われて、二人は素早く動き出す。

総悟はその様子を見て、またもや溜息をついた。

第2話 箍は外れた (沖田サイド)→



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作品ジャンル:アニメ
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をのょ. - わぁぁぁ!!わぁぁぁぁ!!!!思っていることをうまく表せないです!とりあえず、えと・・・あ"あ"あ"あ"あ"あ"あ"あ"あ"あ"あ"っ!!!! (2014年9月18日 20時) (レス) id: 755a4634a6 (このIDを非表示/違反報告)
茉莉 - おもしろい。神威ラブの人がいてうれしいです (2014年9月18日 19時) (レス) id: 8574347931 (このIDを非表示/違反報告)
小説大好き - 日和さんの言う通りですね^^あってはならない3人という感じです!わぁー!この続きがとても楽しみで授業に集中できませんね^^w (2014年9月16日 6時) (レス) id: 03b1c2db39 (このIDを非表示/違反報告)
日和 - あれ、シリアス…?というか、将ちゃんと高杉と桂って組み合わせがwリアさんやりますね…! (2014年9月15日 22時) (レス) id: 09c363d2fa (このIDを非表示/違反報告)
アニ - リアさん詳しい解説ありがとうございます!そうなのですか、二人とも男らしいですね。ミツバ編の土方さんみたいです…なんというか切ないですね…(..) (2014年9月15日 14時) (レス) id: a3f197bbbb (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:リア | 作成日時:2014年7月26日 14時

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