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六十五 ページ18







旧晩香堂で、私達は話し合っていた。

そして、遅れて登場した社長に、視線を集中させる。





福「嘗て____三日か二日前には、戦争を免れる途は在った。しかし、その途も今や閉ざされた。

社の鏖殺を謀るマフィア、社の簒奪を目論む組合。
この両雄より、探偵社を守らねばならぬ。

太宰、説明を」



太「はあい。


組合は資金力に、マフィアは兵の頭数に優れます。正面からかち合えば、探偵社と雖も、脳天が弾け飛びます。

そこで、我々は人員を守勢と攻勢に分割し、奇襲戦法で姑息に抗います。

守勢の要は何と云っても此処で与謝野先生を守る事。先生の治癒があれば、死なない限り全快出来ますからね。Aも治癒出来るけど、敢えて此処に入れない理由は後で説明します」





私にも理由はわからなかった。

でも、ありがたい。
治癒出来るけど、怪我うつっちゃうのばれたら困るからね。





太「攻勢は二組に分割。谷崎君の隠密能力と、私の異能無効化で敵の横あいを叩く。

この戦の肝要は、この拠点を隠匿する事です。
敵の異能者総出で此処に雪崩れ込まれると、守勢が保ちませんから」





そして、

守勢

社長、乱歩さん、与謝野さん、賢治くん


攻勢「甲」
国木田、谷崎


攻勢「乙」

太宰、敦


となった。





太「そして、Aを守勢に置かなかった理由______

Aには、一人で行動してもらいたい」


「えっ…ひ、一人!?」


太「Aの異能は便利だ。けど、その異能を守勢で使うのは勿体無い。攻勢でも、生かすポジションがない。だから一人で行動してもらおうと思ったのだよ。


それに、近くに仲間がいたら、Aは自分を犠牲にしてまで守ろうとする」


「それは…っ当たり前の事ですから。みんなを傷つけたくない……

そのための異能です」


太「ほら、こんなんだからね〜。私達をかばって、すぐ戦闘不能になったら困る。でも、一人ならその心配は要らない。理由は、あまり攻撃を受けないだろうと私が予想したからだ。

そして、そう予想したのも、Aの存在は、いろんな処で大きいからという理由だ」


「っでも、私は殺す事なんて、」


太「何も殺せと言ってるわけじゃない。一人だから、好きにしていいのだよ。私たちの様子を見てくれたっていい」


「っ、はい……分かりました」


福「三組織の内、生き残るのは一組織のみだ!闘う他に活路はない!


三組織、異能力戦争だ____!!」




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栗ようかん(プロフ) - 教えてくれてありがとうございます!直しておきました!すみません! (2016年11月2日 16時) (レス) id: 23c3ce90d4 (このIDを非表示/違反報告)
坂田葵(プロフ) - 梶原ではなくて梶井だお(^o^)/ (2016年10月31日 21時) (レス) id: 47bd2bc314 (このIDを非表示/違反報告)
狛狐(プロフ) - 疑問に思ったのですが、梶原ではなく梶井では? (2016年10月31日 20時) (レス) id: dee2e58ef1 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:栗ようかん | 作者ホームページ:http://なし  
作成日時:2016年9月24日 22時

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