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敦side



あれ…。
何でAさんが血塗れで倒れて…。




谷「い、医務室まで運ばないと!敦くん足持ッて___」


樋「そこまでです。貴方が戦闘要員でないことは調査済みです。健気なその女性の後を追っていただきましょうか」


谷「あ?」




僕は我に返った。
取り敢えずナオミさんをこちらに避難させて、谷崎さんを見る。

谷崎さんはAさんを横抱きにして立ち上がった。




谷「『細雪』」


樋「(雪…?この季節に?)」


谷「敦くん、奥に避難するンだ。こいつはボクが、


殺すっ!!」




谷崎さんが姿を消していく。

すごい…。




谷「ボクの姿の上に背後の風景を上書きした。もうお前にボクは見えない」


樋「しかし……姿は見えずとも弾は中る筈っ!」


谷「大外れ」


樋「__ッ!?」




谷崎さんが後ろから出てきて、樋口さんの首を掴んだ。




谷「死んで終え___!」


樋「くッ……あ…!」




「ゴホッ、ゴホ」




いける…!!

と思っていたら、谷崎さんが倒れた。
その後ろには__




「死を惧れよ。殺しを惧れよ。死を望む者、等しく死に、望まるるが故に____ゴホッ」


敦「な___」


芥「お初にお目にかかる。僕は芥川。
そこな小娘と同じく、卑しきポートマフィアの狗___!?A…!ゴホッゴホ」




ん…?
今Aさんの方を見て名前を呼んだ…?


気のせいかな…。

それより、今は余計な事は考えないようにしないと…。




芥「元より僕らの目的は、貴様一人なのだ人虎。そこに転がるお仲間は___いわば貴様の巻添え」


敦「僕のせいで皆が___?」


芥「然り。それが貴様の業だ人虎。貴様は、生きているだけで周囲の人間を損なうのだ」




孤児院でのことが頭で思い出される。

やめろ…!!

余計な事は考えるな…!




芥「『羅生門』」


敦「____!」




やばいっ…!

ナオミさんをもっと奥に避難させないと…!




敦「ナオミさん!奥へ___っ!」




その直後、僕の横の地面が凹んでいた。




芥「僕の羅生門は悪食。凡ゆるモノを喰らう。抵抗するならば次は脚だ」


敦「な、何故?どうして僕が____」




僕のせい___?

僕が生きてるだけで、皆不幸になるのか___?


その時、後ろから声が聞こえた。




谷「敦、くん……逃げ、ろ……」


「う……」


ナ「兄様!A姉様!」




皆まだ息がある…。

その時、国木田さんの言葉が頭を巡った。




敦「うわあぁぁぁあぁぁぁぁああ!!」



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栗ようかん(プロフ) - 悠寿さん» わ、すみません!指摘ありがとうございます!\(°Д° )// (2018年2月13日 0時) (レス) id: 2cd9c9184b (このIDを非表示/違反報告)
悠寿(プロフ) - 1話目の与謝野さん明子じゃなくて晶子ですよ! (2018年2月11日 19時) (レス) id: 9887905400 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:栗ようかん | 作者ホームページ:http://なし  
作成日時:2016年7月27日 12時

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