四十八 ~過去~ ページ49
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突然の誘い。
私は太宰さんに理由を聞いた。
太「……色々あってね。それに、Aちゃんは人を殺せない。だが、ポートマフィアに必要な存在となった。でも、私は、君は光の当たるところで生きていてほしいと思っている」
「私も今までは闇の中で生きてきて、いろんな後悔をした。君にはして欲しくない」と言う太宰さん。
私は、芥川さんの言葉を思い出す。
『後悔してもいいというなら、付いて来い』
そう言って私をポートマフィアに誘ったのだ。
太「少し、考えてみてくれ給え」
「…」
沈黙の中、誰かが走るような足音が聞こえた。
廊下をよく見ると、黒い外套。
「っ…!芥川さん…っ!!」
芥「紫!」
来たのは、芥川さん。
私は、芥川さんに何もなかったことに安心して、涙が出た。
芥「怪我は大丈夫か」
「…私より、芥川さんが無事でよかったです…っ」
太「…君は…」
「太宰さん…私、芥川さんに尽くすって決めました。ポートマフィアのみんなを守るって決めました。認めてもらった今、私がここにいない意味がない。それに、もちろん太宰さんも含めて、
私はポートマフィアのみんなが大好きです」
太「…うん、君ならそう言うと思ったよ。残念だが、仕方ない。
私はまだ少しここにいる。気が変わったら言ってくれ。私も出る時は言うよ」
小声で私にそう言った太宰さん。
最後に微笑んで、此処から立ち去っていった。
芥川さんは何の話かわからない、と言う顔をしている。
「芥川さん、2週間も眠っちゃっててすみません。まぁ私がいない方が仕事はスムーズだったかもしれないですけど…」
芥「そんなことはない。逆に…調子が出なかった。やはり、部下は必要なものだ。特に紫はな…」
「っ…ありがとうございます…あと、紫っていうの、何か距離があって嫌…です。名前で呼んでください」
芥「…ああ。A、だな」
うわ、すごく嬉しい。
微笑みながら私の名前を呼ぶ芥川さんを見て、そう思った。
早く怪我治して、みんなといろんなことしたいな…。
芥「A、僕はこれから仕事だ。すまんな」
「いえ…一緒に行きたいですけど、我慢します…」
芥「フッ…正直だな。僕も、Aと行きたいと思う仕事は後回しにしている。早く怪我を治せ」
「はいっ!いってらっしゃいです!」
芥「ああ。行ってくる」
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栗ようかん(プロフ) - 悠寿さん» わ、すみません!指摘ありがとうございます!\(°Д° )// (2018年2月13日 0時) (レス) id: 2cd9c9184b (このIDを非表示/違反報告)
悠寿(プロフ) - 1話目の与謝野さん明子じゃなくて晶子ですよ! (2018年2月11日 19時) (レス) id: 9887905400 (このIDを非表示/違反報告)
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