【文スト】ただ、みんなを支える為だけに (ページ40)

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三十九 ~過去~ ページ40

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ホ「ほら、おいでー？」

私は、ホーガンさんの方に歩いて行った。
後ろからのさっちゃんと薫の言葉は無視して。

私なんか呼び止めなくていいから、

だから、はやく逃げて、お願い。

「…っ、…！真緒…っ」

真「…」

数歩歩いたところで、真緒の腕によって、私の動きは止められる。

真緒は、私の前に片腕を広げて、もう片方の腕で、コインが当たったお腹を押さえながら苦しそうに立つ。

っ、止めないでよ…っ。
真緒達には逃げて欲しい、死んでほしく無いのに…っ。

真「Aは、行かせねぇ…っ！俺の…俺たちの仲間だっ！」

「っ…」

そんなこと言われたら、もう足が前に進まなくなっちゃうじゃん。

ホ「…余計な事はしないでって言ったのに…殺しちゃっていいんだね？」

「っ、ダ「俺は、殺されるのなんて怖くねぇ」っ…真緒！」

真「銃で撃たれるより、コイン投げられるより、殺されるより…

Aと離れる方がもっと痛ぇ！！！」

「っ！真緒…っ！」

あーもう真緒の馬鹿。

もう離れらんないじゃん。
すると、後ろから、薫とさっちゃんも出て来た。

薫「私たちも一緒。親もいない私たちにとって、親友と離れるのは死ぬより辛い」

幸「Aちゃんの能力目当てなんでしょ？貴方は…いや、貴方の組織、【組合】は」

ホ「そこの君は頭がキレるねー。その通りだよー。でも、俺もAちゃん気に入ってるから、個人的にも欲しいかなー。だから俺が来たんだよー。トウェインと少し争ったけど…」

「さっちゃん、何で…」

「聞いたことあるの。当てずっぽうで言ったんだけど、当たっちゃった」というさっちゃん。
昴に次ぐ頭の良さは流石といってもいいだろう。

続けて「Aをそっちでこき使うつもりなら尚更渡さない」と言う薫。

真「そーゆーことだ。諦めろ。俺だって個人的にも渡したくねーからな」

ホ「…へぇ…じゃあ、

____"俺の為に、死んでちょーだい"」

そう言って、次は足元にあった壁の破片を持って構えるホーガンさん。

もう片方の手で、札束をポイッと捨てる
勿体無い…何て余計なこと考えてる暇はない。

私は、みんなの腕を引っ張る。

_____でも、みんなは動かなかった。

「！っ、みんなっ…！」

ホ「俺の能力……いや、フィッツさんの能力は、消費した金額に比例して身体能力を強化させるっていうんだ。今、百万くらい消費したから、気をつけてね？」

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