十九 ページ20
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芥川side
芥「ゴホッゲホッ、ゴホッ…!」
何故だ…何故だ何故だ何故だ…っ!!
芥「何故だ、何故貴様なのだ」
僕は、外套を巨大な手に変形させて、人虎を殴った。
今、輸送船の上で人虎と戦闘している。
芥「貴様の異能は所詮、身に付けて幾許もない付け焼き刃。欠缺ばかりで戦術の見通しも甘い。
なのに…何故貴様なのだ」
『私の新しい部下達は、君なんかよりよっぽど優秀だよ』
Aが優秀なのは知っている。
つい先程手合わせした時に僕も思った。
だが、こいつが認められているのが許せぬ…!
芥「____云わせぬ。あの人にあのような言葉二度と云わせぬ!!
『羅生門【彼岸桜】』!!」
……此奴を倒したところで____
敦「待……て………」
芥「どうして……!」
敦「お前はそんなに強いのに、どうして……彼女を利用したんだ」
芥「……『夜叉白雪』は殺戮の異能。他者を殺す時のみ鏡花は強者だ。人を殺さねば無価値。
利用ではない。僕は鏡花に、価値を与えただけだ。
生きる価値を」
敦「それだ。誰かに生きる価値があるかないかを、お前が判断するな…!」
僕は、人虎の肩を刺す。
だが、それを引っ張られ、人虎と一気に距離が狭まった。
敦「人は誰かに、『生きていいよ』と云われなくちゃ生きていけないんだ!そんな簡単な事がどうして判らないんだ!!」
芥「っ…!」
そこから僕は、早蕨、獄門顎と、技を出し、人虎が落ちていく様を眺める。
だが、それは無理だった。
虎の尾が僕の腰に巻きついていた。
そして、人虎が拳を僕の顔に向けて放とうとしている。
芥「(空間断絶__!!)」
敦「っ…!」
何故、貴様なのだ…っ…!
『芥川さん!』
芥「っ!」
『羅生門、かっこいいですね…!』
『芥川さんっ…!危ない…!』
『がはっ…!!怪我、ない…ですか…?』
いつも、Aは僕を必要としてくれた。
生かそうとしてくれていた。
『芥川さんがいて良かったです。じゃないと私、ここに居ませんでした。
芥川さん、__________。』
太『私の新しい部下達は、君なんかよりよっぽど優秀だよ』
その時、空間断絶が破れた。
敦「うぉぉああぁぁぁあぁぁあ!!!」
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『__生きててくれて、ありがとうございます』
芥「すまぬ…A………」
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栗ようかん(プロフ) - 悠寿さん» わ、すみません!指摘ありがとうございます!\(°Д° )// (2018年2月13日 0時) (レス) id: 2cd9c9184b (このIDを非表示/違反報告)
悠寿(プロフ) - 1話目の与謝野さん明子じゃなくて晶子ですよ! (2018年2月11日 19時) (レス) id: 9887905400 (このIDを非表示/違反報告)
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