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十七 ページ18






芥川side




芥「っ…」


樋「芥川さん!!」




目が覚めた。
そこには樋口が居て、僕の名を呼んでいた。




樋「芥川さん…何でこんなところで【無傷なのに】倒れて…」


芥「っ!無傷だと…!?」




右脇腹を見ると、服が破けているだけで、肌は綺麗なままだった。
焼けたはず…。

真逆、Aが…




芥「っ…どけ」




僕は樋口を押し退けて、立ち上がり、鏡花の居場所を確認して歩き出した。

…先程は、ちゃんと本気で戦った。
でも、それはAが確実に避けると信じていたから。

Aは絶対に空間断絶の後の隙をついてくると分かっていた。
そのくらい、分かる。


その為に、羅生門の準備はできていた。
だが、攻撃を一瞬止めてしまった。

何故だろうな…やはり、敵と言いながらもまだ甘いな…。

それは向こうも同じだったんだろう。
少し、炎をずらしたのが分かった。

さらに、このように傷も治してくれている。




芥「…強くなったな。A」


樋「…っ芥川さ、」


芥「何だ」


樋「っ…!あ、の…紫さんとはどの様な関係だったのですか…?」


芥「…僕の初めての部下だ。太宰さんからポートマフィアに誘われて間もない頃、僕が見つけて誘った」


樋「…そう、ですか…」




思い出すと懐かしい。
初めて此処に来た時は少し緊張していて、怯えている様だった。

まあ、マフィアだからな。

中也さんや紅葉さんなどの厳しい態度に苦労していたAだが、後々仲良くなり、ポートマフィアでは楽しそうに過ごしていた。

僕もAと信頼関係が築きあげられた。


……突然いなくなったのは驚いたがな。




泉「もう一つ行きたい処がある」




しばらく歩くと、鏡花のいる処に着いた。
そこには_____人虎もいた。

人虎を見たとき、何か黒いものが僕の心を覆い尽くした。




泉「マフィアに戻っても処刑される。それに____

35人殺した私は、生きていることが罪だから」




そして、僕は羅生門を発動し、人虎に対する恨みはもちろん、全ての恨みをぶつける様に、八つ当たりする様に人虎を刺した。




芥「処刑?処刑などせぬ。お前は任務を為果せた」



芥「帰るぞ」




よく、Aに向けて言っていた。
僕が引っ張る様にと、あの時は努力していた。

だが、それももう今では汚れた声、手、心だ。

Aはこんな僕をどう思うのだろうか。




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栗ようかん(プロフ) - 悠寿さん» わ、すみません!指摘ありがとうございます!\(°Д° )// (2018年2月13日 0時) (レス) id: 2cd9c9184b (このIDを非表示/違反報告)
悠寿(プロフ) - 1話目の与謝野さん明子じゃなくて晶子ですよ! (2018年2月11日 19時) (レス) id: 9887905400 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:栗ようかん | 作者ホームページ:http://なし  
作成日時:2016年7月27日 12時

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