tea with milk (ページ20)

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第二章ページ20

ちょうどパンも焼けたみたいで、こんがりとしたいい匂いがわたしの鼻腔をくすぐる。
冷蔵庫からブルーベリージャムを取り出して、パンの上に塗る。もう1枚にはたっぷりとバターを塗り、朝食の完成。

ラジオ変わりにいつものテレビを点けて、両親の寝室へ向かい、母親を起こす。

「お母さん！起きて！朝やで！」

暫く体を揺らしていると、モゾモゾとし始めた。そして、もう一度声を掛けると曖昧な返事が帰ってきたので、わたしは自分の部屋に戻り、クローゼットを開けた。

私服なんて中学校へ行ってからはあまり着なくなった。というより、着る機会が少なくなってしまったので、こういう時に何を着ようか悩む。

悩んだ結果、カーキのショートパンツにブルーのカラータイツ、青のトレーナーのなかにストライプのシャツという無難な服装になってしまった。
おかしくないか不安になり、姿見の前に立ち、何度も確認する。

わたしの中ではなかなかにボーイッシュな感じになったと思い、姿見の前に写るわたしを撮り、友達にLINEを送り付けた。
すぐに既読がつくと、ナイスというようなスタンプが送られてきた。

それにたいし、お礼のメッセージを送ると、送った相手から、でもやっぱり、服装はかっこいいけど、わたしが着るとかわいくなるという返信が直ぐに返ってきた。