12話 襲撃 ページ13
「ま、まぁとにかく。どうだ?事務員の仕事は。」
「うーん。やらなきゃいけないことだらけで大変そうだけど何とかできそうです。仕事も早く覚えられるよう頑張ります!」
「そうか。今日はもう疲れただろ。長屋に戻って休め。」
「はい!」
「じゃ」
そう言い土井先生は長屋へ戻って行った
「私も戻るか……。」
長屋へ戻り布団を敷いて横になると
「ふぁぁ。」
思ったより疲れが溜まっていたのか欠伸をひとつしてあっという間に眠ってしまった。
次に私が目覚めたのは医務室の布団の中でだった。
「え?」
「……っ新野先生!Aさん目覚めました!」
「ああ、乱太郎。学園長先生を呼んできてくれ」
「はい、分かりました。」
そういい乱太郎くんは医務室を出ていき
「えっ、ちょっ何どういう状況……痛っ!」
「ああ、ダメですよ!まだ完治してないんですから!」
起き上がろうとすると太腿に強烈な痛みを感じ渋々また横になった。
「えっと……ごめん。これはどういう……。」
「私が説明しましょう。」
「は、はい。」
「私も今朝簡単な説明を受けただけなのですがどうやら君が寝ている間に何者かが君の部屋に侵入して太腿を刺して行ったみたいだ。」
「え!?」
「でも、一番疑問なのはそこじゃありません。この犯人、恐らくあなたを 殺 す意思は無い ということです。」
「え?」
「あ、僕二年生で保健委員会の川西左近って言います。先程までこの件について保健委員会で話し合っていたんですけど刺した位置と犯人が襲撃した時間を予測したんですが明らかに 殺 す意思を感じられないんです。」
「傷口も凄く浅いしね。あ、僕三年の三反田数馬です。」
「謎めいてますよね。すごいスリルー。」
「珍しくガチのトーンだな伏木蔵」
「まぁ、犯人に 殺 しの意思が無くても人が死にかけたんだからねしょうがないよ。」
「ま、まだ頭ん中整理つかないけどつまり私寝てる間に殺されかけたってこと!?」
「まぁ、そういうことになりますね。」
背筋が凍り震えが止まらなくなった。
嘘、なんで。私まだここにきて二日で誰かに恨まれるようなことをした記憶も無いのに……。
すると医務室の扉が勢いよく開いた。
「学園長先生がいらっしゃいました。」
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あい(プロフ) - これ面白いです!! 夢主ちゃん可愛い♡ 続き待ってます (2022年4月12日 8時) (レス) id: 4bcda9126d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:飴松 | 作成日時:2022年2月14日 0時