第七話 ページ8
力いっぱい引き金を引いた。
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はずだった。
「……!」
「震えているね、大丈夫かい?」
いつの間にか私の目の前に立っている太宰さんが、
私の震える手を優しく包み込んだ。
「何…して…」
私の手を握りながら太宰さんは、
衝撃的な事実を告白した。
「驚かせてしまってすまない。実は今日から武装探偵社で働くことになったんだ。」
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「……………はい?」
沈黙がただただ流れていく。
私は驚きのあまり数秒の間、思考が停止してしまった。
「い………」
「…い?」
「いやいやいや!ちょっと待ってください!」
「そんな話聞いてませんよ?!」
と、私が猛烈に否定すると、
太宰さんは首をこてんと傾げて
「新入社員が今日来ることを社長から聞いていなかったのかい?」
と尋ねた。
新入社員が来るとは勿論聞いてましたけど…
「太宰さんが…ポートマフィアの幹部が」
「探偵社に入るなんて聞いてないですし、誰が予想できるもんですか!」
乱歩さんでもなければそんなこと予想出来る筈がない…。
彼は高らかに笑い、知らなかったのならそりゃ、驚くよね〜!と腹を抱えていた。
「えっと…じゃあ、裏切り者の私を殺しに来たり、探偵社を潰しに来たわけでは…」
「するわけないさ〜!今日から働く職場を潰したり、君を殺しに来たわけじゃないから安心したまえ。」
「は、はぁ…」
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作者名:レアドロップ | 作成日時:2017年8月13日 13時