episode7 『#1Girl 35』 ページ24
「こんにちは」
「・・・こんにちは」
注文されたコーヒーを運んだ先に座っていたのは、スーツ姿の川村マユさんだった。
「すごく嫌そうな顔」
「・・・え?」
「眉間にシワが寄ってるわよ?」
「・・・ごめんなさい。心の声、全部顔に出るタイプなんで」
「私が嫌い?」
「嫌いっていうより、怖いです」
「怖い?」
「だって、藤ヶ谷さんのこと好きなんでしょ?ライバルじゃないですか」
「私はライバルだとは思ってない。今まで、太ちゃんと遊んでくれてありがとう。でも、そろそろ返してもらえる?」
「・・・・嫌です」
「そう。だけど、どうするつもり?この先、彼とどうなろうと思ってるの?まさか、自分が太ちゃんと釣り合ってると思ってないわよね。太ちゃんがどういう立場の人なのか、ちゃんと理解できてるの?」
「・・・できてます」
「じゃあ、太ちゃんの為に何ができるか言ってみて?」
「それは・・・
「私は、彼の役に立てるわ?留学先で経営の勉強もしたし、即戦力になれる。なにより、私は、太ちゃんのことなら何でも知ってるし、理解してあげられる。側にいて支えたいの。だから、あの人と別れてください。お願いします」
川村マユさんは、意地悪だけでそんなことを言っているのではないと思った。
会社を任される立場にある藤ヶ谷さんを支えることは、きっと並大抵なことではない。
「・・・私、あんまり頭はよくないけど、それでも藤ヶ谷さんの側にいたいです」
「側にいたいからってだけじゃダメなのよ」
強い意志を感じる視線を残して、川村マユさんはお店を出て行く。
「・・・・やだな」
藤ヶ谷さんが私の側からいなくなるなんて、そんなの・・・・嫌。
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可憐(プロフ) - マキさん、ご返信ありがとうございます。嬉しいです。こんな藤ヶ谷さんに育てられたいです。 (2021年3月3日 5時) (レス) id: 002f2722cb (このIDを非表示/違反報告)
マキ(プロフ) - 可憐さん» こちらこそ、読んでいただき、ありがとうございました!藤ヶ谷くんは気遣いのできる優しさの塊の人だと思ってます(*^^*)こちらが言えない気持ちも全部汲み取ってくれそうです(^^) (2021年3月3日 0時) (レス) id: 50fef8eb31 (このIDを非表示/違反報告)
可憐(プロフ) - マキさん、ありがとうございます。何度も読み返し、余韻に浸りを繰り返していました。藤ヶ谷さんの底無し沼のような優しさ、一度ハマってみたいな。羨ましい。と思ってしまいました。いつも幸せにしていただきありがとうございます。 (2021年2月2日 23時) (レス) id: 002f2722cb (このIDを非表示/違反報告)
マキ(プロフ) - あゆみさん» お久しぶりです!このお話も読んでいただき、ありがとうございます(*^^*)藤ヶ谷くんは、めちゃくちゃ優しそうだと私も思ってます!私の理想の藤ヶ谷くんをふんだんに盛り込みました〜\(^-^)/ (2021年1月8日 3時) (レス) id: 50fef8eb31 (このIDを非表示/違反報告)
マキ(プロフ) - あこさん» 私も完結できて心からほっとしています〜(*^^*)完結する瞬間が一番嬉しいです!私も#1Girlの藤ヶ谷くんには、私の理想の藤ヶ谷くんをてんこ盛りに盛り込みました笑!書いていて、とても楽しかったです(*^^*) (2021年1月4日 23時) (レス) id: 50fef8eb31 (このIDを非表示/違反報告)
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