35歳、初恋。＜SN＞ (ページ4)

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高級マンションページ4

二宮のうちは、学校から随分離れていた。車で30分もかかるような場所だ。

「あ…そこ右折です。次の信号を左に…」

…そして何故か助手席の相葉。

いろいろとツッコミどころはあるけど、いきなり助手席に乗り込んできた生徒は初めてだ。

しかも、入学初日に。

「…確か相葉は二宮の幼馴染なんだよね？」

「あ、はい。うちが近所で…幼稚園の時からずっと同じなんです。」

「でも相葉は実家だったよね？
二宮は中学の時も一人暮らしだったの？」

「……

あ！ニノの家、そこのマンションです！」

「おま…っもっと早く言え！」

危うく通り過ぎるところだった。
慌ててブレーキを踏んで駐車場に…って、

「相葉、これ駐車場とめていいのか…？
ここの住人用だよね？」

「あ、大丈夫です！来客用があって、えっと、ニノは…4番と5番のところにとめてよかったはずです！」

「…二つも…

…ん？5番、誰か入ってるな…」

「………やばい、きてる…」

「ん？相葉なんて？？」

「…っなんでもないです！
ちょっと、僕ニノに電話かけてみるので待っててください！」

そう言った相葉は先に車を降りると、エントランスに向かって走って行ってしまった。

…つーか二宮の家って、すっげえ金持ちなんだな。

見るからに高そうな綺麗なマンションに、来客用の駐車場って…

「…黒塗りベンツ。」

隣の駐車場、すなわち5番で凄まじい存在感を出しているソレ。
高一が一人で住むような所じゃないだろ、ここ…