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「あ〜、やっと飲めたよ。このルイボスティー、すっごいいい茶葉だって店員さんが言ってたから楽しみにしてたんだ」



「・・・よかった。あの、電気ケトルとか買えばいいんじゃないですか?茶葉に最適な温度のお湯が沸かせるやつ」



「いいね!すぐ買うよ」



そう言って千賀さんは電気ケトルを検索し始めた。



「これにしようかな。どう思う?」



「6万?!電気ケトルに6万?!」



「え?ダメ?」



「・・いえ」





高!


ケトルに6万もかけたら、高級過ぎて、私はそのケトルを使えない。



やっぱこんなマンションに住んでいる人は、金銭感覚ぶっ飛んでるんだなぁ。



こんなド庶民な私を見て、千賀さんはカルチャーショックをうけていないだろうか。




「雨宮さん」



「はい」



「俺のこと、千賀さんって呼ぶ?」



「・・・?はい」



「俺はAちゃんって呼びたいんだけどいいかな?雨宮さん、だと、なんかかたっくるしくて」




「千賀さんが・・・よければ」




「よかった!」





ただ、それだけのことなのに、千賀さんは嬉しそうに笑う。



キラキラしているのは、見た目だけではないこと、千賀さんの笑顔が証明している。




「ねぇ、こっちのケトルは10万だっ・・・




「1万円のケトルにしましょう!それで充分、美味しいルイボスティーが飲めると思います」



「そんなに安いのがあるの?」



「1万以下のだっていくらでもあります」



「茶葉より安いな」



「?!」



「ん?どうした?」




私がおすそわけしてもらったルイボスティー一杯で、いったいいくら分なんだろう。




住む世界が違うのに、一緒に住んでいる不思議。




人生は、何が起こるのかわからない。

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リリ(プロフ) - マキさんの作品、だいすきです!更新ありがとうございます (2022年3月13日 20時) (レス) id: 195e0203d3 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:マキ | 作者ホームページ:http:/  
作成日時:2021年1月15日 20時

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