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先輩を引きずるようにベッドまで連れて行って、どうにか寝かせることに成功した。
私より随分背の高い先輩を介抱したことを、誰でもいいから褒めて欲しい。
乱れた息を整えて、先輩の身体に毛布をかける。
「先輩、大丈夫ですか?私はもう、帰りますね」
そう声を掛けて帰ろうとした瞬間、私の腕を玉森先輩が掴んだ。
「・・先輩?起きたんですか?」
うっすらと目を開いて、玉森先輩は惚けたように私の名前を呼ぶ。
「・・・水上?」
「はい」
「何で水上が俺の部屋にいるの?」
「それは・・・
「夢?」
「・・・え?」
先輩は掴んだままの私の腕を引いて、私を先輩の胸の中に引きずり込む。
「先輩・・・?」
玉森先輩は、そのまま私の身体を抱きしめた。
まるで、私が先輩の宝物にでもなったみたいに、大事そうに、抱え込むように。
「・・・何で?」
「・・・・え?」
「どうしてこんなにあったかいの?夢なのに、何で水上あったかいの?」
そう言って、先輩は私の首もとに顔をうずめた。
「夢でもあったかいなんて、酷いね、水上は・・・・」
玉森先輩の呼吸が規則的になって、彼が眠りについたことを知る。
眠っている玉森先輩の胸の中で、私は声を殺して泣いた。
酷いのは、先輩も同じだ。
先輩に抱きしめられるのがこんなにも心地いいなんてこと、私は、全然知りたくなかった。
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にかみつば(プロフ) - マキさん» いえいえ。読んでみたいなと思った物から読んでいたので、教えてもらってなかったら後回しにしてしまっていたと思うので、素敵な作品に出会えて嬉しかったです。これからも楽しみにしています。 (2020年7月13日 22時) (レス) id: 74d56dba5b (このIDを非表示/違反報告)
マキ(プロフ) - にかみつばさん» こちらを既に読まれていると勝手に思い込んでいました(>д<)ネタバレでしたね!すみません( ;∀;)この話はなかなか辛いものがありますよね。自分で書いてて可哀想って思ってました笑! (2020年7月13日 16時) (レス) id: 50fef8eb31 (このIDを非表示/違反報告)
にかみつば(プロフ) - 他小説へのコメントの返信を拝見しこちらも読んでみたくなりました。優しさを優しさと受け取る事が許されない切なさや、婚約パーティーに出席しようと決めた心情などが丁寧に書かれていて引き込まれました。この主人公の女性の心も綺麗過ぎて泣けます。 (2020年7月12日 1時) (レス) id: 74d56dba5b (このIDを非表示/違反報告)
マキ(プロフ) - にかはるさん» ありがとうございます(*^^*)切ない気持ちになってくださって嬉しいです!先は私にも全然見えてなくて怖いですが、《2》にも遊びにきていただけたらと思います(^-^) (2020年5月31日 10時) (レス) id: 50fef8eb31 (このIDを非表示/違反報告)
にかはる(プロフ) - 切なすぎて号泣です!!続きも楽しみにしています! (2020年5月29日 23時) (レス) id: 1c69577c40 (このIDを非表示/違反報告)
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