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16歳の時、私は人生に絶望していた。





今でこそ、その視野の狭さを笑えるけど、希望する高校に入学できなかった私は、人生がそこで終わってしまったのだと、本気でそう思っていた。




私が滑り止めとして受けていたその高校は、素行の悪い生徒が多く、みんな校則違反の髪型をして、お化粧をして、見事なほどに制服を着崩していた。




だから、三つ編みをして、規定の長さのスカートを身につけた私は、学校の中でも浮いた存在だったにちがいない。





晴れ間のない空みたいな、灰色の日々。




二つ年上の玉森先輩は、私にとって、とても眩しい存在だった。





その頃の玉森先輩は、髪の色が明るいのはもちろん、ピアスだってしていたし、制服のネクタイも緩んでいた。


周りをいつも友達に囲まれて、玉森先輩を取り巻いている女の子たちだってたくさん。



とても目立つ存在だった玉森先輩のことは、灰色女子の私でさえ知っていた。





「・・・上さん?水上さん!」




「え?・・・あ、はい!」





回想に浸っている私の前で、三条さんが掌を振っていた。





「このアンケート集計してくれる?」




「はい」




「助かるわぁ〜。一人いるのといないのじゃ大違い」




そう言って三条さんは満足げに自分のパソコンに向かう。




・・嬉しい。



誰かに必要とされるって、やっぱり嬉しい。




ジーンとしながら、しばらくアンケートの束を見つめていた。




「よし、頑張ろう」





気合いを入れて顔を上げた時、一瞬だけ、玉森先輩と目が合ったような気がした。

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にかみつば(プロフ) - マキさん» いえいえ。読んでみたいなと思った物から読んでいたので、教えてもらってなかったら後回しにしてしまっていたと思うので、素敵な作品に出会えて嬉しかったです。これからも楽しみにしています。 (2020年7月13日 22時) (レス) id: 74d56dba5b (このIDを非表示/違反報告)
マキ(プロフ) - にかみつばさん» こちらを既に読まれていると勝手に思い込んでいました(>д<)ネタバレでしたね!すみません( ;∀;)この話はなかなか辛いものがありますよね。自分で書いてて可哀想って思ってました笑! (2020年7月13日 16時) (レス) id: 50fef8eb31 (このIDを非表示/違反報告)
にかみつば(プロフ) - 他小説へのコメントの返信を拝見しこちらも読んでみたくなりました。優しさを優しさと受け取る事が許されない切なさや、婚約パーティーに出席しようと決めた心情などが丁寧に書かれていて引き込まれました。この主人公の女性の心も綺麗過ぎて泣けます。 (2020年7月12日 1時) (レス) id: 74d56dba5b (このIDを非表示/違反報告)
マキ(プロフ) - にかはるさん» ありがとうございます(*^^*)切ない気持ちになってくださって嬉しいです!先は私にも全然見えてなくて怖いですが、《2》にも遊びにきていただけたらと思います(^-^) (2020年5月31日 10時) (レス) id: 50fef8eb31 (このIDを非表示/違反報告)
にかはる(プロフ) - 切なすぎて号泣です!!続きも楽しみにしています! (2020年5月29日 23時) (レス) id: 1c69577c40 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:マキ | 作者ホームページ:http:/  
作成日時:2019年11月25日 23時

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