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第二話『動き出す気持ち』 ページ8

玉森くんが、研修が行われる大会議室に入ってくると、にわかに女の子たちが色めき立つ。



玉森くんは目立っていた。



ただ黙って、静かに研修を受けてるだけなのに。




高校生の頃からそう。




遅刻常習犯で、眠ってばかりいるくせに、玉森くんはいつだって女の子の憧れだった。




「おはよ、委員長」




「おはよ・・・じゃなくて、その呼び方やめてください」




「そんなに嫌なんだ。じゃあ、なんて呼ぼうかな」




「名字一択でしょ?」



「栗原?」



「うん」



「じゃあ、栗原って呼ぶね。呼び捨てなのは、親しみを込めて。同じクラスだったし」



「それはどうも」



「俺のことも玉森って呼ぶ?」



「親しみを込めて?」



「うん」



「玉森くんでいい」



「ありゃ」




意味のない会話。


いつだって玉森くんとの会話は、着地点がなくてふわふわとしている。




「玉森くんの彼女、可愛い人だね」



「何で知ってるの?」



「昨日、会ったじゃない」



「そだね」



「似合ってた。ドラマ見てるみたいだった」



「え〜?俺、主演男優賞?」



「まだ受賞はしてない」



「なぁんだ。残念」





まともに、彼女の話をしてくれる気はないらしい。


玉森くんはペラペラと、自分の話をしたりしないから。





だけど、知りたいと思ってしまう。


知りたくないと思う気持ちと丁度同じ分量で、玉森くんと彼女のことを知りたいと思ってしまう。



醜くて、見苦しい私の心の中。





玉森くんの横顔は、こんなにも綺麗なのに。

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マキ(プロフ) - かのんさん» うわーん( ;∀;)嬉しいです!ありふれたありきたりな話しか書けませんが、好きだと言ってもらえてすごーーく嬉しいです(*^^*) (2021年4月17日 13時) (レス) id: 50fef8eb31 (このIDを非表示/違反報告)
かのん(プロフ) - もう、本当に本当に大好きです!マキさんの作品、本当に大好きです!! (2021年4月16日 19時) (レス) id: 46e739e0e0 (このIDを非表示/違反報告)
マキ(プロフ) - eiennianatadakeさん» 最後まで読んでいただき、ありがとうございます(*^^*)私の書いたもので少しでも心が温まってくださったのなら、こんなに嬉しいことはありません(*^^*) (2021年4月15日 16時) (レス) id: 50fef8eb31 (このIDを非表示/違反報告)
eiennianatadake(プロフ) - とても心が温かくなるようなお話でした!展開にハラハラしたり泣けちゃったり次回のお話も楽しみにしています! (2021年3月4日 3時) (レス) id: 69ceef1236 (このIDを非表示/違反報告)
マキ(プロフ) - umiさん» このお話を好きになっていただけて嬉しいです!玉森くんのドラマが始まる前に書き終えたんですが、もうドラマも終盤ですね!時間が経つのが早くてびっくりしてます笑! (2021年3月3日 0時) (レス) id: 50fef8eb31 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:マキ | 作者ホームページ:http:/  
作成日時:2020年12月24日 1時

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