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第七話『私を好きな人。私の好きな人』 ページ35

「大丈夫か?」




泣きながら待ち合わせ場所に現れた私を、横尾さんが心配そうに覗き込む。



「・・・・ごめんなさい・・・せっかく誘ってくれたのに・・・・食事」



「それは別に構わないけど、何で泣いてんのか聞いてもいいわけ?」



「・・・それは・・・」



「大体察しはつくけどな。玉森だろ?」



「・・・どうしてわかるんですか?」



「俺がお前を見てたからじゃない?」




目を引くような容姿も、特別な才能も、誰かを元気にするような明るさも持っていない。



みんな、私のことなんて素通りしていくと思っていたのに、横尾さんは、私に目を止めてくれていたんだ。



「・・・どうしてですか?」




「ん?」



「どうして私なんですか?横尾さんに好かれる要素なんて、何もないのに」



「何もないヤツなんているのか?お前は俺から見たら、結構個性的だよ」



「どこが?」



「玉森と普通に会話してるだけですげーと思うし。俺にはあいつが何を言ってんのかさっぱりわかんねー」



「私だってあんまりよくわからないです」



「そういうとこが好きなんだろ?」



「え?」



「玉森のことが好きなんだろ?」



横尾さんはそう言って、私に優しく笑いかける。



「・・・優しくしないでください。泣いちゃうから」



「泣けば?俺はお前の涙を面倒くさいとは思わない」



「・・・・・・他の人の涙は?」



「面倒くせー」



「酷い」




大きく口を開けて横尾さんが笑うから、私もつられて笑ってしまう。



一歩踏み出したら、私も幸せになれるんじゃないかと、横尾さんの笑顔は、私にそう思わせてくれた。

第八話『僕と君の話』(玉森くん)→←第七話『私を好きな人。私の好きな人』



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マキ(プロフ) - かのんさん» うわーん( ;∀;)嬉しいです!ありふれたありきたりな話しか書けませんが、好きだと言ってもらえてすごーーく嬉しいです(*^^*) (2021年4月17日 13時) (レス) id: 50fef8eb31 (このIDを非表示/違反報告)
かのん(プロフ) - もう、本当に本当に大好きです!マキさんの作品、本当に大好きです!! (2021年4月16日 19時) (レス) id: 46e739e0e0 (このIDを非表示/違反報告)
マキ(プロフ) - eiennianatadakeさん» 最後まで読んでいただき、ありがとうございます(*^^*)私の書いたもので少しでも心が温まってくださったのなら、こんなに嬉しいことはありません(*^^*) (2021年4月15日 16時) (レス) id: 50fef8eb31 (このIDを非表示/違反報告)
eiennianatadake(プロフ) - とても心が温かくなるようなお話でした!展開にハラハラしたり泣けちゃったり次回のお話も楽しみにしています! (2021年3月4日 3時) (レス) id: 69ceef1236 (このIDを非表示/違反報告)
マキ(プロフ) - umiさん» このお話を好きになっていただけて嬉しいです!玉森くんのドラマが始まる前に書き終えたんですが、もうドラマも終盤ですね!時間が経つのが早くてびっくりしてます笑! (2021年3月3日 0時) (レス) id: 50fef8eb31 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:マキ | 作者ホームページ:http:/  
作成日時:2020年12月24日 1時

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