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4 (玉森くん) ページ4

「大丈夫・・ですか?」



まだ、あまり顔色のよくない彼女に尋ねる。




「・・はい。・・あの、すみませんでした。迷惑かけちゃって」




「玉森です」




「え?」




「俺の名前」





「渡辺くんじゃ・・ないですね」




彼女が下を向いて、力なく笑う。




俺は自分が渡辺くんじゃないことを、少しだけ申し訳なく思った。




「あなたの名前は何ですか?」




「あ、言ってませんでしたね。ごめんなさい。私は、倉谷です。倉谷A」





「倉谷さん」




「はい」




「荷物、俺の部屋に置いてますから、取りにいきましょう。それから、家まで送ります」




「・・・はい」





さっきまでの勢いはどこへ行ってしまったのか、彼女はシュンとしたままだった。




渡辺くんは、倉谷さんのお腹に赤ちゃんがいることを、ちゃんと知っているんだろうか。





こんなにも心細そうに、世界でひとりぼっちになってしまったみたいな顔をして、目を潤ませている彼女のことを、渡辺くんが、今の瞬間、少しでも想ってくれていたらいいな。





そしたら彼女の絶望的なこの孤独も、少しはマシになるような気がした。

5 (玉森くん)→←3 (玉森くん)



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マキ(プロフ) - たまりんさん» うわぁ!随分前に書いたお話でしたが、読んでいただけて嬉しい(*^^*)しかも苦手なジャンルなのに、このお話がたまりんさんの大好きなお話になれたのなら、当時頑張って書いたことが報われます! (2020年6月4日 19時) (レス) id: 50fef8eb31 (このIDを非表示/違反報告)
たまりん(プロフ) - 一番大好き (2020年6月3日 11時) (レス) id: afad14c6fa (このIDを非表示/違反報告)
たまりん(プロフ) - 読んでみたら (2020年6月3日 11時) (レス) id: afad14c6fa (このIDを非表示/違反報告)
たまりん(プロフ) - でも、 (2020年6月3日 11時) (レス) id: afad14c6fa (このIDを非表示/違反報告)
たまりん(プロフ) - こんにちは。マキさんが書く玉ちゃんが大好きです!でも、正直こういう複雑な身の上の女性とのお話は苦手で、今まで避けてきました。マキさんにパスワードをおしえていただき、一気に他の作品は読んだけど、やっぱりこちらのお話は最後に残ってしまいました。 (2020年6月3日 11時) (レス) id: afad14c6fa (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:マキ | 作者ホームページ:http:/  
作成日時:2017年2月21日 1時

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