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たくさんの手土産を持って、宮田さんと香山さんがやってきたのは、土曜日の午後だった。
「あれ?玉はいないの?」
「はい。出かけてます」
「どこに?」
「わかりません。いつもふらーっていなくなっちゃうので」
「しょうがないなぁ」
宮田さんは困った顔をして、「どうする?」って香山さんを振り返る。
「待ちましょ?帰ってくるでしょ、そのうち」
「上がっていい?」って香山さんが私に尋ねる。この前のトゲトゲした空気は、香山さんから消えていた。
「どうぞ」
「これ、冷蔵庫に入れていい?みんなで食べようと思って買ってきたんだ」
「すごい量ですね」
宮田さんの持っているスーパーの袋には、たくさんの食材が入っている。
「香山さんが作ってくれるんだって。料理うまいんだよ」
「じゃあ私も手伝います」
嫌がられるかと思ったけど、香山さんは「ありがとう」って言ってくれた。
ただ、それだけのことなのに、私はとても嬉しかった。
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マキ(プロフ) - たまりんさん» うわぁ!随分前に書いたお話でしたが、読んでいただけて嬉しい(*^^*)しかも苦手なジャンルなのに、このお話がたまりんさんの大好きなお話になれたのなら、当時頑張って書いたことが報われます! (2020年6月4日 19時) (レス) id: 50fef8eb31 (このIDを非表示/違反報告)
たまりん(プロフ) - 一番大好き (2020年6月3日 11時) (レス) id: afad14c6fa (このIDを非表示/違反報告)
たまりん(プロフ) - 読んでみたら (2020年6月3日 11時) (レス) id: afad14c6fa (このIDを非表示/違反報告)
たまりん(プロフ) - でも、 (2020年6月3日 11時) (レス) id: afad14c6fa (このIDを非表示/違反報告)
たまりん(プロフ) - こんにちは。マキさんが書く玉ちゃんが大好きです!でも、正直こういう複雑な身の上の女性とのお話は苦手で、今まで避けてきました。マキさんにパスワードをおしえていただき、一気に他の作品は読んだけど、やっぱりこちらのお話は最後に残ってしまいました。 (2020年6月3日 11時) (レス) id: afad14c6fa (このIDを非表示/違反報告)
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