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11 (玉森くん) ページ11

「そう言えば玉さ、何か飼い始めたの?」




「何で?」




「佐藤先輩が言ってたから。あいつ、カルガモ飼ってるらしいよって。カルガモ飼ってんの?」




「飼うわけねーだろ」




「だよな」





宮田はあっさり納得して、もうその話に興味はないようだった。





「カルガモじゃないなら何?」




「ん?」




「何か、別の動物?」





宮田の代わりに、今度は香山が尋ねてくる。





「香山は、何か飼ってんの?」




「飼ってない。一人でお世話できる自信ないから」




「ふーん」




「玉森くんは?」






「人間」





「え?!」






「俺の家に今いるのは、人間だよ?」





一瞬にして、宮田と香山の動きが止まる。





「お世話いらず」




上手いこと言ったと思ったのに、宮田も香山も笑わなかった。





「彼女ってこと?」





宮田が、随分間を開けて俺に聞き返す。





「違う。彼女じゃない」





「じゃあ、友達?ルームシェアとか?」





「友達でもないなぁ」





「じゃあ誰?!」





香山が声を荒げる。





「怖いんだけど、香山」




「だって、玉森くんが訳のわからないことばっかり言うから!」





「香山さん、落ち着いて?それで、結局誰なの?もったいぶってないで教えてよ」





「知らない人」





「はあ?!」





「全然知らない、都会を迷える子羊」





「玉森くん、ふざけてる?」





「ふざけてないよ?本当の話。俺、何にも知らない女の人と、今一緒に住んでる。俺の部屋で」

12→←10 (玉森くん)



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マキ(プロフ) - たまりんさん» うわぁ!随分前に書いたお話でしたが、読んでいただけて嬉しい(*^^*)しかも苦手なジャンルなのに、このお話がたまりんさんの大好きなお話になれたのなら、当時頑張って書いたことが報われます! (2020年6月4日 19時) (レス) id: 50fef8eb31 (このIDを非表示/違反報告)
たまりん(プロフ) - 一番大好き (2020年6月3日 11時) (レス) id: afad14c6fa (このIDを非表示/違反報告)
たまりん(プロフ) - 読んでみたら (2020年6月3日 11時) (レス) id: afad14c6fa (このIDを非表示/違反報告)
たまりん(プロフ) - でも、 (2020年6月3日 11時) (レス) id: afad14c6fa (このIDを非表示/違反報告)
たまりん(プロフ) - こんにちは。マキさんが書く玉ちゃんが大好きです!でも、正直こういう複雑な身の上の女性とのお話は苦手で、今まで避けてきました。マキさんにパスワードをおしえていただき、一気に他の作品は読んだけど、やっぱりこちらのお話は最後に残ってしまいました。 (2020年6月3日 11時) (レス) id: afad14c6fa (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:マキ | 作者ホームページ:http:/  
作成日時:2017年2月21日 1時

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