2 (玉森くん) ページ2
差し出されたのは、一枚の紙だった。
「これ、ここの住所ですよね?」
もう、半分泣いてしまっている彼女から、紙を受けとる。
そこには、このマンションの住所と、俺の部屋の番号が書かれていた。
"これが新しい住所です。 渡辺"
渡辺くんが書いたとしか思えない文字が指すのは、渡辺くんが住んでいるはずもない、俺の住所。
「・・渡辺くんって、彼氏ですか?」
コクンって彼女は頷く。
「・・・その大きな荷物は、もしかして、渡辺くんと暮らすために?」
二度目のコクン。
「・・逃げられましたね。渡辺くんに」
ダム、決壊。
ヤバイ。泣かしてしまった。
「あ・・・あの・・すみませ・・
号泣する彼女を慰めようとした時、彼女の身体がふらついて、バランスを崩す。
慌てて抱き止めた彼女は、すごく冷たかった。
「大丈夫ですか?!」
「・・・ごめん・・なさい」
そう言って彼女は、気を失ってしまった。
「・・・え?・・・・え?!」
状況についていけず、頭の中は大混乱で、だけどどうにかしなくちゃって思った俺は、いつの間にか、救急車を呼んでいた。
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マキ(プロフ) - たまりんさん» うわぁ!随分前に書いたお話でしたが、読んでいただけて嬉しい(*^^*)しかも苦手なジャンルなのに、このお話がたまりんさんの大好きなお話になれたのなら、当時頑張って書いたことが報われます! (2020年6月4日 19時) (レス) id: 50fef8eb31 (このIDを非表示/違反報告)
たまりん(プロフ) - 一番大好き (2020年6月3日 11時) (レス) id: afad14c6fa (このIDを非表示/違反報告)
たまりん(プロフ) - 読んでみたら (2020年6月3日 11時) (レス) id: afad14c6fa (このIDを非表示/違反報告)
たまりん(プロフ) - でも、 (2020年6月3日 11時) (レス) id: afad14c6fa (このIDを非表示/違反報告)
たまりん(プロフ) - こんにちは。マキさんが書く玉ちゃんが大好きです!でも、正直こういう複雑な身の上の女性とのお話は苦手で、今まで避けてきました。マキさんにパスワードをおしえていただき、一気に他の作品は読んだけど、やっぱりこちらのお話は最後に残ってしまいました。 (2020年6月3日 11時) (レス) id: afad14c6fa (このIDを非表示/違反報告)
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