第十幕 調印式を無かったことに? ページ11
「あれは、前王のアブマドが決めたことで、彼は王位から退きました。他の者は皆、国民の人権委譲条約など、望んでいません」
紅玉は当然、条約の破棄など認められるわけない、と第三王子の主張を一刀両断したのだが、くだらない屁理屈をのたまう第三王子の意見を、本国へ持ち帰る、などと言うのだ。
私は、もしものことがあったとき、確実に条約を結ぶために来ている。話を持ち帰られたりしたら、私の経歴に傷がつくじゃないですか。
まあ、私は父様ではないから、私の独断で七海連合と敵対するのは好ましくない。というより越権行為にあたる。
私の九八式は最高時速2448kmだから、待っていただいて父様に指示を仰ぐ、というのが以前の私だっただろう。だが、いまは通信機がある。すぐに連絡し、判断をいただいたところ、現在煌の船が向かって来ているので、占領国になるだけだから放っておいて構わないそうだ。
本国へ帰国しようとしている紅玉のそばへ行った。
「先日ぶりですね紅玉、シンドリア国主殿。煌帝国の第一皇女、練Aです、話がまとまった所申し訳ない。バルバッド第三王子殿に一つ物申したい」
「……なんだ? (助かったと思ったのに。第一皇女って、絶対お偉いさんじゃあないか)」
「人権委譲条約、結ばないのですか? まあそれは構わないのですが。どうせ……煌帝国の占領国となるのですから、まあ王政をなくすようなので、属国のようなものになるでしょうが、第三王子殿には関係ない話ですよね。もう王政がなくされるのだから、貴方はこの国の王子ではなくなる」
話している最中、通信機から副官の声がした。
『元帥殿、お忙しいなか失礼します。スラムの者と思われる者人達が王宮に向かっています。革命です。返答御無用』
副官、niceだ! 話を切り上げ、次の反乱行為が終わり、疲労したバルバッドを占領だ。
「おっと、話しすぎたようですね。いまのは私の戯言とでも思っておいてください。紅玉、難しい貴女の立場ながらよく頑張ってくれました。私はまだバルバッドに残りますが、紅玉は先に煌に戻っていなさい」
私も失敬と言い、はしたない行為ではあるが、九八式を起動して、窓から上空へ舞い上がった。
そして、大隊と合流した。九八式は五機同調の物なだけあって、魔力の消費が激しい。という建前で副官に抱えてもらった。
「副官、本国の艦隊が、来たら合流して占領に参加する。大隊の行動は?」
「先ほど、葉月中佐が紅明殿に指示を頂いていました」
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かしわてぃ。(プロフ) - あっそうですか。では読みませんしお気に入り登録もしません。あと、このコメントには返事は結構です。 (2017年4月9日 22時) (レス) id: e8a76eb73d (このIDを非表示/違反報告)
諏訪(プロフ) - かしわてぃ。さん» アドバイスなら申し訳ありませんが今回は見送らせて下さい。変な所で切るのは私が気にくわないので。読みにくいなら読まなくて結構ですから、それは譲れません。 (2017年4月9日 22時) (レス) id: 212d41517c (このIDを非表示/違反報告)
かしわてぃ。(プロフ) - 次のページに書けばいいと思います。その時に文字数の関係上変な所で切って申し訳ありませんと書いたらどうでしょうか?悪魔でもこれはアドバイスです。 (2017年4月9日 15時) (レス) id: e8a76eb73d (このIDを非表示/違反報告)
諏訪(プロフ) - かしわてぃ。さん» 文字数の関係上難しいです。 (2017年4月9日 11時) (レス) id: 212d41517c (このIDを非表示/違反報告)
かしわてぃ。(プロフ) - もうちょっと隙間開けて打ち込んでください。何か見づらいので…終わった後にすいません。 (2017年4月9日 9時) (レス) id: e8a76eb73d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:羽白 | 作成日時:2016年12月27日 22時