真選組女中！御用改めである！！【沖田総悟】(6)

おきたさんのおへや ページ4

･･･って今気付いたけどもうホワイトデーじゃないですか！！

バレンタインの時ちゃんと書けなくて反省して三日前から書き始めるとか言ってたのに！！




って訳で急ですが頑張ります。







｢おーきーたーさん！｣

俺の部屋の襖を開け、顔を覗かせたのはAだ。

総｢どうしたんでィ、急に｣

今から昼寝でもしようと思ってたのに、なんて言ってあくびして見せながら手に持っていた包みをそっと背中に隠す。

｢ホワイトデーには覚悟してくだせェ、だっけ？｣

Aがやたらニヤニヤしながらこっちを見ていた。

総｢･･･そんなこと、言いやしたっけ｣

｢言いましたー！

Ｓは執念深いって｣

痛いところを突いてきやがる･･･

てか細かい所までよく覚えてんな、そうつくづく感心しながらも話を変える。

総｢わざわざ部屋まで来ておねだりたァ、今日はいつに無く積極的ですねィ｣

そうやって少しだけ意地の悪いことを言ってみる。

ほら。

さあっとAの顔が赤く染まって行く。

この瞬間が、好きで好きでたまらない。

｢その言葉そのまま返します！

沖田さんだってバレンタインの時、チョコくれってわざわざ部屋まで来たじゃないですか！｣

今度はこっちが赤くなる番だった。

まさかそう返ってくるとは。

顔に出さないよう何とか堪え、やっぱり話を逸らす。

総｢大丈夫そうかィ？･･･例の薬｣

つい、最近耳にした話を思い出しポロリと口をついて言葉がこぼれてしまう。

きょとんとしていたので薬のこと、と誤魔化すと、ああ、と頷いてAは

｢あとで人から惚れ薬について聞きました。

ご迷惑をかけたようで、すいません｣

なんていけしゃあしゃあと見え透いた嘘を付く。

うっかり苗字で呼びそうになったことや、

薬のせいで血を怖がっていた筈なのに自分が血まみれになることも厭わず怪我を心配してくれたことに。

本気で俺が気付いてないと思っているのだろうか。

まあ何かそれも可愛いから、わざわざ指摘したりなんて野暮なことはしないのだけれど。

総｢ほら｣

そう言って背中に隠していたチョコの包みを軽くAの額に当てる。

総｢仕返し｣

そう、顔面にチョコを投げ付けられたことを忘れてはいない。

Aがありがと、なんて小さく呟いて。

伏せたその顔を窺い知ることはできなかったけれど。

髪の間から覗く耳は面白いほど赤く染まっていた。

わたしのおへや→←わたしのおへや

沖田さんから一言

｢随分と余裕なこったなァ｣

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す