笑神様っ！！ 【鬼滅の刃】

笑った人数・八人 ページ11

『で！！任務ってなんですかっ？あ、任務の言葉の意味は知ってますよ！！私が聞いたのは任務の内容のことで…』




冨岡「俺にもそのくらいわかる」




『あれっ！！そうだったんですかっ！！静かなのでてっきりわかってないかと思いました〜！！あははっ！！流石に口下手で嫌われてる冨岡さんでもこれくらいはわかりますよね！！いやぁ、失礼しましたっ！！』




冨岡「……」




注意、にこに悪意は全くない。こういう性格なのだ。もう一度言う。こういう性格なのだ。




まさか自分の発言で冨岡が傷ついたとは露知らず、にこはいきなり雰囲気が暗くなった彼の顔を覗きこんだ。




『冨岡さん、どうしたんですかっ？？お腹痛いんですかっ？？鮭大根があたりましたかっ？？』




冨岡「……いや」




『まぁ理由が何であれ、笑えばいいんですよっ！！知ってますか？笑いって麻酔みたいな効果あるんですよっ！！皆はそんなものあるわけないって言うんですけどあるんです！！だから冨岡さんも笑いましょうよっ！！』




頬に手をあてて笑うにこだが冨岡は鬱陶しいのか顔を反らした。




冨岡「…少し静かにしてくれないか」




『無理ですねっ！！私まだ冨岡さんから任務の内容聞いてないですっ！！』




冨岡「…元十二鬼月の鬼が湖を巣として人を襲っているらしい。今回はその」




『その鬼を倒すんですね！！わかりましたっ！！じゃあ早く行きましょう！！！』




自分から聞いたくせににこは説明中の冨岡の言葉を遮り、先に一人でスタコラサッサと走り出した。




冨岡「………」




冨岡が呆然とその後ろ姿を見ているとにこはこちらに向かって大声で




『冨岡さぁーんっ！！！遅いですよぉーーー！！？口が動かないならせめて体は動かしてくださいよーーーっ！！！！？ついでに笑っていただけるとありがたいですけどーーーっ！！』




冨岡「…はぁ」




癪に障るのにどこか憎めないのはにこだからこそか、と思った冨岡はその場で地面を思いっきり蹴った。

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