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それから、しばらくの間は一人でも生きていけた。
住み込みのバイトをしてたり、ネットカフェで寝てたり。
でも、みんな家庭環境のことを聞くと追い出していった。警察絡みになるとめんどくさくなるのは目に見えてたから。
それで高2のあの日、公園にいた。
もう行くところがなくて、どうしようもなかった。
泣いてた。
それで会ったのが真冬とあまちゅだった。
あまちゅに会ったとき、一瞬でわかってた。
でも、気づかなかったからものすごく落ち込んでた。
でも、僕のことを知らない真冬との暮らしに、いつのまにか幸せを感じてたんだと思う。
だからこそ、昔からいるアンチが気になってさ。
「お前はまふまふのパクリだ、今すぐやめろ、似せるな」
ってね。
それに、僕と真冬は、従兄弟設定だ。実際は、なんの血縁関係もないのに。
だから、もう迷惑はかけられないと思ってさ。
『そーゆーこと。』
僕は、一通り話し終わったので顔をあげ、真冬の方を向こう…とした。
でも、それはできなかった。
下を向いてうつむいてる僕を、真冬が抱き締めたから。
「グズン....ゆき…僕はぜんっぜん、迷惑、なんかじゃないよ…!むしろ、いてくれて、、嬉しい、の、に…!」
『ダメだよ。』
いつかの葵も、そう言ってた。
嘘をつくのは、容易いことなんだ。
「じゃあ!」
『ん?』
いきなり出した大声に、僕は驚いてビクッと大きく肩を動かした。
「僕からのお願いです!これからも、僕と一緒に、住んでください!!!!!」
もう、やだなぁ。
そんな、目の前でめっちゃ深く頭下げられちゃったら
『断れないじゃん…』
そういうと、真冬は目を大きく開いて、キラキラ音が出そうなほど輝かせてこっちを見てきた。
「ってことは!いいんですね!いいんですね!」
『でもさ。』
僕は言いたかったことを言おうと、口を開いた。
なんなんだろうな。
真冬もブンブン振り回す手を止めてこちらを見た。
『この関係ってなんなのかな。』
従兄弟ではない、家族でもない。
じゃあ、なんで一緒に住んでるのかって。
「いいじゃないですか、そんなの。同居人。これでいいんです。」
そっか、と僕も大きくうなずく。
いいのか、これで。
「じゃあ、僕のことも話させてください。
ごめんね。僕も言ってなくて。」
僕は、真冬の話に耳を傾けた_____
順位ありがとうございます!
しかもなんかユーザーランキングにもランクインしてたみたいです()
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レイ - 今日も面白すぎですww 次回も楽しみにしてます! (2018年10月15日 18時) (レス) id: ad7c8b27a1 (このIDを非表示/違反報告)
しー - 面白いです!!! まふまふさんとろんさんの関係気になります... (2018年9月30日 21時) (レス) id: 46c6f8cd6c (このIDを非表示/違反報告)
らぴらず(プロフ) - シリアルスカーレットさん» コメントありがとうございます!「とても」をつけてくださった辺りものすごく心に来てます…! (2018年9月20日 19時) (レス) id: e59d02bf0b (このIDを非表示/違反報告)
らぴらず(プロフ) - アルメさん» コメントありがとうございます!そう言っていただけていただけて嬉しいです! (2018年9月20日 19時) (レス) id: e59d02bf0b (このIDを非表示/違反報告)
らぴらず(プロフ) - さきさん» コメントありがとうございます!更新がんばります! (2018年9月20日 19時) (レス) id: e59d02bf0b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:らぴらず | 作成日時:2018年9月8日 19時