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春休み。
ちょくちょく一ノ瀬さんはうちに来て、なつめの部屋にいて、三時間位すると帰っていく。
二人でどこか行くこともあるけど。きっと一ノ瀬さんの家だろう。
だから私はずっと一人。
つまんなくてしょうがない。
だから自分の部屋で、一人で、思いっきり、歌うんだ。お母さんも仕事でいないし。
ｶﾞﾁｬ
ドアが開いたのも気づかずに。
一曲歌い終えたとき、後ろから拍手が聞こえた。
一人分じゃない。
はっと振り返ると、なつめと一ノ瀬さんがいた。
一 「いい声してるね。」
な 「せやろ？流石、わしの妹や！」
一ノ瀬さんに聞かれた！？
『あ、あの、お世辞は結構ですので…』
一 「お世辞なんかじゃないよ。将来、歌を歌う職業にでも就いたら？それが嫌なら、歌い手とかにでも…」
『結構です。』
冷たく言い過ぎたかな。
一ノ瀬さんも若干顔が白くなってる。
でも、私の将来を一ノ瀬さんにあれこれ言われる筋合いはない。
一 「そっか。ごめん。俺が余計なことを言ったばかりに。」
『いいえ、大丈夫です。』
そう言うと、一ノ瀬さんとなつめは私の部屋を出ていく。
春休み中、私の部屋に二人が現れることはなかった。
なんとなく苦手だから、それはそれでいいけど。
一ノ瀬さんも気まずいらしく、私が部屋の外にいるときにはなつめの部屋から出てこない。
やむを得ないときは出てくるみたいだけど、私の方を見ようとしない。避けているみたいだ。
でも、それは長くは続かなかった。
始業式の日。
またしても私と葵は同じクラス。
二人で歓喜して、その日は全校集会だけで帰った。
一緒に帰ってた奏はもういないので、一人、下校道をひたすら歩く。
その途中、道の途中に一ノ瀬さんがいるのを見つけた。
真っ青で、私を見つけると途端に駆け寄ってきた。
一 「Aちゃん！く、なつめが！」
『どうしたんですか。とりあえず落ち着いて、話を聞かせてください。』
そうすると一ノ瀬さんは深呼吸をする。
一回、二回。
一 「なつめが倒れた。どうすればいい？」
『貴方、バカですか？救急車でも呼んでください。』
一 「じゃあ、保険証の場所は？」
『リビングの引き出しの上から二番目の右側。白い手帳の中にはさんであります。』
それだけいうと、一ノ瀬さんは私を引っ張って私の家まで走った。
この人、走るの遅い？引きこもりなのかな？
私の方が速いかも←
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ウサッキー(プロフ) - 小4で、身長が135cm！？私は中1で、132cmなのに…負けた… (2019年7月22日 20時) (
レス) id: 13b658b6da (このIDを非表示/違反報告)
もかゆう - 凄く面白いです！訳あってお気に入りは出来ませんが、星とコメントをさせて頂きます！ (2019年1月24日 19時) (レス) id: 8705017671 (このIDを非表示/違反報告)
紗夜 - 誕生日私の後日 Σ(ﾟДﾟ)ｽｹﾞｪ!! (2018年10月21日 12時) (レス) id: cfbf4a440e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：らぴらず | 作成日時：2018年5月13日 20時
