episode 114 ページ14
ほななって言うて俺は病室を出た
扉の真ん前で男前の先生が立ってて
俺はぶつかりそうになった
亮「あっぶな…すんません」
藍沢「あの…医師の藍沢といいます。
少し話せるか?」
亮「俺っすか?
あ、まぁ、はい。ちょっとやったら…」
俺たちは病院の庭に向かった
藍沢「盗み聞きをしたつもりはない、ただ部屋に入ろうとしたら君の声が聞こえた」
亮「はい…」
藍沢「君にこんな話をするのは違うと思う。でもAさん、君のことをすごく信用してるみたいだから…
AさんはPTSDだ」
亮「PT…SD…?」
藍沢「事故の体験を思い出してパニックに陥る病気だ。
Aさんの場合、この間ここで電車が好きな男の子と話していると…吐き気をもよおした…。
恐らく、自分のせいで恋人が亡くなったことを責めているんだろうと思う」
亮「……Aちゃん…」
藍沢「Aさんは、俺の前であんなに笑ったり、話したりもしない。
君の前のAさんの態度を見て…できればでいいからよくお見舞いに来てあげてほしい。
仕事が忙しいのは重々承知の上だ」
亮「来ますよ俺…!
なんぼ仕事忙しくても時間が許す限りはいっぱい来ます!」
藍沢「じゃあ、よろしく頼む。
…君に相談してよかった」
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作者名:蘭 | 作成日時:2017年9月12日 23時