結末は、君にあげる。Ⅱ (ページ22)

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ep 14...5 ページ22

葉「錦戸くんは…その…、彼女とかいるのっ…？」

亮「おらんよ。」

葉「そ、そっか！」

亮「…瀬野さんは？」

葉「いじめられてるくらいだからね、いるわけないよ！(笑)」

亮「……いつからあんな感じなん？」

葉「…入学してすぐかな。私のお父さん、大手企業の社長でね、どこからかその情報が漏れちゃって…。私すごい地味だし挙動不審だし、だからきっと気持ち悪がられたんだと思う…。」

亮「…へぇー。
地味ではないと思うけどな。ほんまの地味やったらこうやって男誘ったりせえへんで？(笑)」

葉「んなっ…///ご、ごめんなさいっ…。」

亮「冗談冗談！(笑)
じゃあ俺は瀬野さんの高校での友達第一号か！」

葉「…そう、だね(^^)」

亮「正直俺はこの高校にきて友達作る気とか全くなかったけど、瀬野さんなら友達でいたいって思う！」

葉「ありがと…//
前の高校のお友達は？冬休み会ったりしないの？」

亮「…………。」

葉「…あっ、ごめんなさいっ；；
ここのバナナジュースね、すっごく美味しいんだ！よかったら頼ま…っ」

亮「俺には大きすぎた。」

葉「…え……っ？」

亮「…そいつらとおったらさ、めっちゃ楽しくて幸せで自分らしくおれて…でも大っきな存在すぎて…、大事なこと一切伝えられへんかった。
…会いたいけど、会ったら自分が情けなく感じるんや。」

葉「…そっか……。」

＿＿＿沈黙が続いた。

葉「…でも、羨ましいな、そんな存在。」

亮「羨ましい…？」

葉「私にはそこまで強く思える友達もそんなに大きな存在の友達もいない。
…気付いてないだけで、きっと錦戸くんはそれだけで幸せ者なんだと思うよ。」

＿＿＿そんなこと考えたこともなかった。

結局俺は自分ばっかりで
自分のことしか考えてなくて

あいつらの存在を当たり前に思ってたのは

確実に俺の方で。

瀬野さんの言葉が

亮「…あ、バナナジュース頼むわ！」

俺の心をすこし痛めた。