君は俺の運命【灰谷蘭】 (ページ14)

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その頃、荒稼ぎした金で借りたマンションで、蘭と竜胆は寛いでいた。

「なぁりんどー。
　みみっちい小遣い稼ぎも飽きてきたよなぁ」
「え？うん…
　でも楽に金稼げんじゃん？」
「そろそろ潮時だな…」
「え？どういうこと兄ちゃん？」

「明日の夜、西公園に来いだとよ。
　狂極の総長様直々のお呼び出しだ」

久しぶりに見た、兄の顔に竜胆はゾクリとした。

「ソレってヤバイんじゃねぇの？」
「りんどーお前、いくつになった？」
「は？」
「俺はさぁ、誰かの下に付いていくなんて、
　真っ平ゴメンなわけ」
「それは俺だって…」
「その一歩を踏み出す日が来たってだけのことだろ？
　俺もお前も、もうタイマンなら負けるはずねぇ。
　ユリに明日は遅くなるって連絡しとけ」

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翌日の夜。
遅くなるから家で待っていろと言われたユリは、
携帯を握りしめて待っていた。

が、その夜、遂に2人から連絡が来ることはなかった。

外からはサイレンの音。
今日も遅くなると連絡してきた父。
胸騒ぎがしながら、ユリは眠りについた。